憲政史上初の女性首相誕生へ 逆転勝利の高市早苗氏はこんな人
「ガラスの天井」突破、29代自民党総裁も結党70年で初
自民党総裁選挙は10月4日に投開票され、高市早苗氏(64)が決選投票の末、小泉進次郎氏(44)を破り、第29代自民党総裁に選出された。大手メディアは「小泉・高市」を軸にした展開になると予想し、保険をかけておいて助かったが、「高市・小泉」と表した社はひとつもなった。「選挙報道は名前の順が優勢順」の原則からすれば、読みが甘かった。番狂わせとも言える。ことし結党70周年の同党で初の女性総裁。15日からとみられる臨時国会冒頭の首班指名では、野党がまとまりそうもなく、第104代内閣総理大臣に指名されることがほぼ確実になった。女性の首相が誕生すれば憲政史上初。「ガラスの天井」と言われた女性議員の出世頭打ち現象を高市氏が破ることになる。「奈良公園の鹿は神の遣い」というが、まんざら嘘でもなさそうだ・・・。総裁任期は石破首相の残り分2027年9月まで。ついでに言っておくと、首相の任期には法的制限はない。
役員人事に組閣、トランプ大統領来日で休む暇なし
今後の日程は10月7日、自民党役員人事。それから野党のいずれかと連立協議。15日頃に臨時国会召集。首班指名で高市総理誕生。それから組閣で、連立協議がまとまれば大臣ポストに目新しい名前が来るかもしれない。27日、米国トランプ大統領来日。28日、日米首脳会談。26日~28日、ASEAN首脳会議(マレーシア)。31日~11月1日APEC首脳会議(韓国)、15日、自民党結党70周年イベント。22日~23日G20サミット(南アフリカ)。
衆院を解散するなら新鮮味のあるうちに、が原則だが、参院選以降の政治空白や今後の日程を考慮すれば、なかなか難しい判断になりそうだ。
ここだけは必ずチェック「意外や意外」のプライベート
さて高市早苗氏のプロフィールを紹介する。
1961(昭和36)年3月7日、奈良県生まれ。64歳。衆院奈良2区、当選10回。無派閥。父=設備機械メーカー「東久」(豊田自動織機グループ)大阪営業所長 母=奈良県警(女性警察官)。
神戸大学経営学部卒(経営学士)、松下政経塾、米国民主党下院議員事務所勤務。
1992年、衆院初当選。2006年、沖縄・北方相で初入閣。12年、党政調会長。14年、総務相。22年、経済安全保障相。
配偶者は元議員の山本拓氏。氏は病気療養中のため赤坂の議員宿舎で介護している。離婚して同じ人と再婚した。
尊敬する人=松下幸之助 マーガレット・サッチャー(元英国首相)
座右の銘=崇高雄渾(すうこう・ゆうこん)非常に高尚で気高いこと
趣味=バイク、自動車、ロック、ドラム演奏、阪神タイガース
テレビキャスター=「こだわりTV PRE★STAGE」(テレビ朝日)、「朝だ!どうなる」(フジ)