自民VS維新 皇室典範を人質に維新が狙う会期延長で2法案成立

 

複雑に絡まる思惑  高市官邸、自民党、維新、野党

 

1. 国会会期末まであと10日

2. 自民党「皇室典範改正案」は必ず通したい

3. 日本維新の会は維新2法案「衆院定数削減法案」(高市氏を首班指名し連立入りするためのお題目)、「副首都構想法案」(大阪に公共投資を呼び込んで党勢拡大)を必ず通したい

4. 高市早苗首相は首班指名を得るために、維新2法案を通すと過去に密約している

5. 自民党は本音のところ維新2法案はどうでもいい

6. 少数政党にとって定数削減、とくに比例区の削減は死活問題。野党反対

7. 維新は2法案を通すため会期60日以上延長を希望。衆院に戻し3分の2で可決狙う

8. 高市首相は会期を延長して「ネガティブキャンペーン」「サナエトークン」について野党からやいのやいの言われたくない

 

この連立方程式をどう解くのか。

 

法律からみる会期延長と再可決の「60日ルール」

天皇の国事行為としてことし1月に「召集」された通常国会。その冒頭で高市首相が解散を打ったため、実感は乏しいがその時点で通常国会は終わっている。いま開かれている国会は首班指名をするための特別国会(ふつう3日間くらい)が大幅に延びている状態だ。国会の延長は通常国会1回きり特別国会2回まで、臨時国会も2回までだ。ついでに法律的なことを言っておくと、「衆院の優越」とされる一般法案における衆院3分の2による戻り再可決には、参院の「否決」が前提となる。一般的に野党は参院で賛成したくない法案があった場合、店晒しにしておいて会期末時間切れを画策する。日程闘争というやつだ。否決しないので衆院に戻しようがない。このルールを悪用しないよう「60日ルール」がある。参院送付後60日たっても決議しないときは「否決」の意思表示とする。「みなし否決」ともいわれるものだ。

 

口約束では埒が明かない、首相外遊中の「覚書」⁈ 

高市首相がインドに外遊している間に、自民の麻生太郎副総裁・小林鷹之政調会長が、維新の馬場伸幸元代表と「覚書」を交わしたとの噂もある。会期延長を前提とした維新2法案の成立を約束させるものだろう。小林政調会長はきっぱり否定したが、火のない所に煙は立たない。維新側も「口約束は当てにならない」と学習したようだ。公表しないのは、覚書を交わしたが秘密にしておくと約束したか、そもそも自民がサインをしなかったかどちらか。そもそも自民が維新との連立を「面倒くさい」と思い始めている。これは政局になりそうだ。