「自公、過半数困難か 国民・参政に勢い」 各社見方揃う
2025参院選 朝日新聞 「情報調査に基づく議席推計」
自民 27 34 39 7月15日付朝刊1面から
公明 6 9 12 「選挙区」+「比例区」の全体数
黒字=下限 赤字=中心値 緑字=上限
立憲 22 27 31
維新 4 6 9
共産 2 4 6
国民 12 17 21
れいわ 2 3 6
参政 10 15 19
社民 0 1 1
保守 0 1 3
諸派 0 0 4
無所属 7 8 9
「微妙」から「困難か」へ。楽勝50議席だったはずが・・・
7月20日投開票の参院選について、マスコミ各社は選挙戦終盤の13,14日の両日、情勢調査を行なった。このところよく当たる朝日新聞の調査結果を引いてみたが、各社ほとんど同じ傾向を示している。序盤で「自公過半数、微妙」だったものが、終盤で「自公、過半数困難か」と与党がより劣勢になり、国民民主と参政が躍進しているようだ。自民党の石破茂総裁は勝敗ラインを「与党で50議席」とし、非改選組を合わせて過半数は死守したいところだが結構やばくなってきた。
「参政党」単純接触効果とアナウンスメント効果
毎日毎日、至る所で「参政党」「参政党」と聞いていると、なんか「参政党」に親近感を持つようになるから不思議なものだ。ついこの間まで「泡沫政党」にもかかわらず。マーケティング用語で「単純接触効果」と言うらしい。都議選で3議席獲得の躍進でマスコミが注目して盛んに取り上げたため、人気に拍車がかかった感もある。こちらは「アナウンスメント効果」だそうだ。
「日本人ファースト」で若者層の気持ちを掴む
参政党は「思想マトリックス」的には、自民党より右、つまり保守。「日本人ファースト」が謳い文句で、これが結構若い人の心に響いているようだ。確かに自民党は「シルバー民主主義」と言われるくらい、人口ピラミッドのボリュームゾーンであり、必ず投票所に足を運ぶ老人のための政策を一番に考えてきたきらいがある。ここから外れた若者が「自分たちは政治的に大切に扱われていない」と思っても不思議ではない。「もう既存の政党ではダメだ」と、令和の新党ブームに火をつけたのだろうか。
外国人排斥に向かう間違った情報拡散
「日本人ファースト」はいいが、参政党の勢いを借りて、SNS等で外国人排斥の間違った情報が拡散されているので注意していただきたい。外国籍で生活保護を受給している人はほとんどいないし、「高額療養費制度」は日本に住んでいる外国人ならば利用可能ではあるが一定期間保険料を払わないと使えないことになっている。
また18年ぶりなんだって、嫌な予感?
朝日新聞の世論調査の通りの結果が20日に出るとすれば、「衆院」「都議選」「参院」惨敗で石破首相「3アウト・チェンジ」だろう。参院選36議席が自民の最低記録で1989年の宇野宗佑内閣。その次は18年後で、同37議席となった2007年安倍晋三内閣。ことしは次の18年後に当たる。