清廉・玉木代表にスキャンダル 問われる「政治」「男女」倫理の壁

 

忘れられていた「フラッシュ」に脚光 夏には確信

今度は場外乱闘である。光文社(東京・文京区)のwebメディア「smartフラッシュ」が11月11日朝6時、国民民主党・玉木雄一郎代表(55)の不倫問題を配信した。それによると香川の観光大使の女性(39)と7月に高松市内のホテルで密会した事実を確認。さらに総選挙(10/27)直後の30日、都内のホテルから出てきた玉木氏をとらえた。お相手の女性はグラビアなど芸能の仕事もしていたようだ。サムネに使われた写真は、代表がパーカーのフードをすっぽりと被った「いかにも」の絵柄だった。2ショットはない。

 

配信3時間半後に謝罪会見 泣かせる妻のセリフ

配信された3時間半後の9時30分頃、玉木代表は素早い対応を見せ記者会見。謝罪した。この模様を伝えた産経新聞によると「一番身近な人を助けられなくて、国民を助けられるか」と奥様に叱られたそうだ。放送作家が台本を書いたような名セリフである。よく考えてみると「玉木」という姓もいじられる可能性はありそうだ。

 

「103万円の壁」より嶮しい「108の煩悩の壁」

【103万円の壁】よりも【108つの煩悩の壁】の方が嶮しかった」とYouTubeで語ったのは元宮崎県知事の東国原英夫氏。議員は公人であるので、遵法義務が生じており、その遵法は刑法のみならず民法にも及ぶ。それゆえ「不貞行為」は許されないとの理屈であった。

東国原氏の場合、叩けば埃のひとつ位はの感はあるが、如何せん玉木代表は清廉のタイプだけにインパクトが大きかった。東大から財務省でも人の子だったということか。

まあ初犯なので大目に見ようというのが大方の見方のようだ。ただ初犯かどうかは本人のみぞ知るところなので、疑いだしたらキリがない。

蛇足ながら長年の記者経験からいって「多くはカネのスキャンダルは忘れるが、シモのスキャンダルは忘れない」ものである。ネタ元が『フラシュ』だけに、何かにつけ「フラッシュ・バック」しそうだ。

 

不倫両成敗にならないのは「ジェンダー差別」!?

喧嘩両成敗の原則からいえば「不倫両成敗」であるべきだろう。玉木氏はお咎めなしで、女性が香川の観光大使をクビになると、それはそれで可哀想な気もする。まあ観光大使はまさにイメージ勝負なのでダメかもしれない。ジェンダー差別と言っても始まらないか。

 

ニュースバリュー頂点まで待った光文社に「ワザあり」

私からすると7月末にウラがとれているネタを3カ月以上温めていたことに驚いている。如何に「国民民主党」代表のニュースバリューが低かったかよくわかる。確かに7議席では法案も出せない。10月の総選挙で4倍の28議席に躍進。いきなり国会運営のキャスティングボードを握ることになり、石破首相よりメディア露出が多い日々だった。ニュースバリューの頂点。好事魔多しというか、脇が甘いというか。

減税を嫌う財務省陰謀説も囁かれるが、何かにつけ一流を好む財務省が、失礼ながら光文社『フラッシュ』にわざわざリークしたとも思えない。政敵からかも。特別国会は石破茂氏を首班指名し、4日間の会期を終了。これから首相は外遊に出かけ、11月28日召集の臨時国会では北陸豪雨の補償問題など補正予算が議論される予定だ。