11・5米大統領選大接戦 支持率でハリス氏 オッズでトランプ氏

 

米国大統領選挙が11月5日(現地時間)に迫った。日本では総選挙一色だが、世界的にはこっちの方がニュースバリューとして大きいようだ。なにせ世界の基軸通貨「ドル」の供給国で、GDP世界一の国家である。

 

世論調査ハリス49・2%、トランプ48・3% 誤差の範囲内

政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」によれば各種の世論調査を集計し平均をとると、民主党カマラ・ハリス氏49・2%、共和党ドナルド・トランプ氏48・3%となるそうだ。一見、ハリスのリードと読めそうだが、大統領選の勝敗を左右する激戦州(揺れ動く州なので『スイング・ステート』とも呼ばれる)7州の支持率では僅かながらだが、すべてトランプ氏がリードしている。米大統領選では全米の支持率が結果にコミットするとは限らないので、激戦州の方が注目される。

 

凡人副大統領候補を選んだつもりが性虐待疑惑

このところハリス氏はツキがないように見える。副大統領候補に指名したミネソタ州ティム・ウォルズ知事に少年への性的虐待疑惑が出た。米国版「ジャニーズ問題」である。通常であれば7激戦州で最大の選挙人を抱えるペンシルヴェニア州のシャピロ知事を選ぶところだろうが、集会で真打ハリス氏よりも前座シャピロ知事の方が圧倒的な人気で目立ったため、気を悪くして凡人のウォルズ氏にしたともいわれている。

プロンプター故障か アドリブ利かない⁉ハリス

ツキがないのは集会で言葉に詰まって同じことを何回も叫んだシーン。見た感じでは演説に使っていたプロンプター(原稿反映モニター)が故障したようだ。聴衆からはただの透き通ったガラス板だが、演者にとっては生命線である。「アドリブが利かないハリス」の上塗りをした感じになった。実は日本のテレビ局でもニュース番組の多くがプロンプターを使っている。手元の原稿を天井カメラで撮って、正面メインカメラに取り付けられたガラス板に投影させている。プロンプターが万一壊れても、手元に原稿があれば大丈夫。演説はそうはいかない。

 

オッズではトランプ61・3%、ハリス38・6%は 有意の差か

日本の選挙になくて欧米で結構人気があるのは「選挙トトカルチョ」である。法的に公営ギャンブル以外禁じられている日本と違い、大っぴらにオッズが公表されている。賭け好きは洋の東西を問わないということだろう。

「予想屋」で「胴元」というと語弊があるが、予測市況会社「ポリマーケット」のオッズを紹介しておこう。10月17日午前8時52分(米国東部標準時)時点で、トランプ氏61・3%、ハリス氏38・6%となっている。集まっている賭け金は約10億ドルおよそ1500億円)だそうだ。オッズが高率であることは、当選確率が高く、払い戻し額(配当)が低いことを意味している。

 

支持率は誤差の範囲内だが、オッズはトランプ氏有意の差があるように見える。

 

さて、選挙は水物。日米でどんなドラマが展開されるのだろうか。

 

※オッズ関係のデータはネットサイト「BUSINESS INSIDER」10/21AM11:10配信分から引用