石破氏大逆転 新総裁「糾(あざな)える縄の如(ごと)し」の人生と恋
1回目高市氏181票、石破氏154票。27票ハンデを21票差逆転
自民党新総裁に石破茂氏(67)。9月27日に決まった。現役の頃、自民党本部8階の大ホールに入ったことがあるが結構、古びていると感じたものだ。1966年竣工だったはず。それだけ数々の権力闘争の舞台となったということなのだろう。今回も1回目、1位高市早苗氏(181票)、2位石破茂氏(154票)だった票差を、決選投票でひっくり返した。
長い選挙戦で入れ替わる順位と世論調査?の不思議
朝日新聞系は当日朝刊まで1回目①石破茂②小泉進次郎③高石早苗のラインで情勢分析。読売新聞系や日本テレビ系は自民党員・党友に直接調査したと謳っていたが①石破茂②高市早苗③小泉進次郎の順で予想。いずれのメディアも1回目=高市氏1位は予想していなかった。読売と日テレはグループ会社で名簿を共有したのか、それぞれ別ルートだったかは不明。そもそも門外不出の名簿をどうやって手に入れたのか聞いてみたいが、スクープとはならなかった。
窓際族に希望 自分ための『地方創生』になった閑職の妙
石破氏は第2 次改造、3次安倍晋三内閣で「地方創生大臣」という窓際族。この距離感が裏金問題渦中の自民党でプラスに働いた。暇だったので地方有力者の集まりに出ては「ござっぴき」(お開きまで)つきあった。人生なにが吉となるかわからないものだ。窓際族の希望となった。『人間万事塞翁が馬』というが、「ホモサピエンス」の意味でなく「世間一般」という意味合いのとき「人間」を『じんかん』と読むこともあるらしい。青島幸男氏の直木賞受賞作『人間万事塞翁が丙午』のタイトルは『にんげん・ばんじ・さいおうが・ひのえうま』で書誌登録されている。
これで10月1日、臨時国会召集。両院の首班指名を受け、夜、皇居で天皇陛下の認証を経て新内閣総理大臣誕生となる。
石破氏は世襲2世、鳥取県初首相。慶應法卒で三井銀行
同じニュースでうんざりしているだろうから、新首相と新ファーストレディー(F.L)のことをお話しする。
石破茂氏は1957年2月4日生まれ。鳥取県知事、自治大臣(現・総務大臣の自治部門)石破二朗氏の第3子・長男として生まれる。鳥取大学教育学部附属小・中学校から東京に出て慶応義塾高校、慶応大学法学部卒。三井銀行から実父の秘書となったのが政界に入るきっかけとなった。鳥取県出身の首相は初。
F.L佳子さんは慶應法同級生 出会いは刑法勉強会
さて奥様。石破佳子(いしば・よしこ)さんは1956年8月26日生まれ。東京・港区にある昭和電工の取締役だった中村明氏の二女として生まれた。旧姓は中村佳子。昭和電工は公害問題などでイメージが良くなかったため『レゾナック』に社名を変えている。『女子御三家』(女学院・桜蔭・四谷雙葉)で知られる、麹町・一番町の『女学院』卒。偏差値70から75くらいか。ここ出身の女性アナに『サンモニ』の膳場貴子氏、NHKの和久田麻由子氏がいる。慶応大学法学部を卒業して商社「丸紅」でOLをした経験を持っている。
二人は慶応大学法学部の同級生。2年生の後期試験の前「刑法の勉強会」で出会ったそうだ。
衆院の解散時期については10月27日投開票で動いていた。しかし、新首相の意向で所信表明演説と代表質問のあと、予算委員会まで行く可能性も出てきた。新鮮なうちにという議員諸氏もいるようだが・・・