小池氏3選出馬を早々に打った読売、築地再開発で以心伝心の仲?

 

小池VS蓮舫。最多候補者でも一騎打ちの構図、大物隠し玉なし?

あー。じれてしまった。後出しじゃんけん、圧倒的有利とされてきた東京都知事選。が、今回は現職小池百合子知事が早々にも出馬宣言をするのではないかと言われていた(前回は告示の6日前)。なにかと調整を要する案件が多そうにみえたからだ。でも、まだ。

一方、立憲民主党の蓮舫参議院議員は5月27日、無所属で立候補すると、立憲民主党本部で出馬表明した。3衆院補選、静岡県知事選、複数区の選挙情勢をみて、いい風が吹いているとみたのだろう。

都知事選は6月20日告示、7月7日の七夕に投開票となる。

 

TUKIJIドーム、小池都政下で実現? 神宮外苑の電通につづけ

読売新聞が5月25日の朝刊(オンラインは同日朝5時配信)で「小池氏、3選出馬へ」と書いた。おそらくスクープだろう。書いた記者もやきもきして、生きた心地がしないのではないか。

でも、なぜ読売新聞なのか。業界では「あのからみではないか」と憶測を生んでいる。「あのからみ」とは築地の再開発構想のことだ。この構想、中心となっているのは三井不動産グループと読売新聞グループだ。読売グループが絡んでいるということは、築地に第2の東京ドームを作りたいということではないか。だいたい1000万都市の東京に約5万人収容規模のドームが1つしかないのは少なすぎると言われてきた。もうひとつできても十分採算がとれるのだという。

最近では、新国立競技場を中心とする電通の神宮外苑再開発があった。「神をも恐れぬ」と陰口を叩かれながらやり遂げて、巨額の利益をあげた。

この築地再開発で現職・小池知事とパイプが太くなった読売新聞が確信を持つに足る情報を得たのではないか。25日時点で書くことが、小池陣営に有利に働くか、不利になるかは、記者にとってはどうでもいい事で、手中にしたスクープを世に放ったのではないか。

 

現職負けたことなしの都知事選、いろいろ保険をかけての出馬

どちらが勝ちそうかは、専門家に任せることにしよう。6月4日の朝日新聞によれば、岸田首相が通常国会の会期延長なしを決め、会期末解散に打って出るという「大博打」は諦めたようだ。

一応、参考までに言っておくと、都知事選で現職が出馬して負けたケースは1例もない。自民党総裁選では1回。福田赳夫元首相だけが現職で負けている。このとき「天の声にも変な声がある」と迷言を残した。

都知事選にでるすべての候補者に言えることだが、落ちても来年の9月までには必ず衆院選挙がある。東京の小選挙区は5増。実力があればどうにかなりそうだ。蓮舫氏は東京新29区で党と根回しが出来ているとの話もある。