2世お嬢様大集合!内閣改造に見る岸田首相の人心掌握術と深謀遠慮

 

年寄りばっか、ひな人形の虫干し、なんて評価も

「年寄りばっかじゃん」「なんか2世お嬢様品評会」「ひな人形の虫干し」なのだそうだ。9月13日、天皇陛下の認証を経て「第2次岸田第2次改造内閣」が発足した。これといったサプライズもなく、話題が続きそうもないので、立て続けだがblogにしておこう。

 

芸能記者は見た。「ドリル優子」のTBS時代

自民党新役員からいこう。2世お嬢様「ドリル優子」こと小渕優子氏。かつて「政治とカネ」の問題で事務所が家宅捜索を受けた際、ハードディスクにドリルで穴が空けられたパソコンが見つかったことに因んでいる。優子氏は小渕恵三元首相の次女。余談だが、私はTBSで優子氏が働いていた頃、何度か見かけたことがある。TBS男性社員と結婚をすると聞いて「苗字」に注目していたら、『小渕』を選んだ。これは将来政治家になるつもりだなと思った記憶がある。旦那さんは局長クラスになっている筈だ。

 

岸田氏の茂木派分断作戦,長老の見果てぬ夢

で役員の話。茂木派は、会長の茂木敏充氏(幹事長)と優子氏(選挙対策委員長)の2人が党4役に入った。この構成は異例で、岸田首相の深謀遠慮ではないかと噂されている。茂木氏は首相になる気満々で、岸田首相からすると危なくて仕方ない。そこでの抜擢なのだそうだ。茂木派も一枚岩というわけにはいかず、どちらかというと衆院系は茂木氏、参院系は優子氏という図式がある。この人事で余計にひび割れが深くなるのは必至だ。優子氏は青木幹夫元参院幹事長(故人)、森喜朗元首相に可愛がられたことでも知られる。

茂木派の正式名称は「平成研究会」。昭和天皇が崩御された際、官房長官だった小渕恵三氏が「平成」の額を掲げたことからきている。ならば本流は優子氏の方か。岸田首相が茂木氏に「大政奉還」を求めたようにも見える。

 

苦労人。森山総務会長「10増10減」にみる調整能力

つづいて。森山裕(もりやま・ひろし)総務会長。「自民党一の苦労人」といわれる。鹿児島出身。選挙対策委員長として新しい制度である「10増10減」を丸く収めた。調整手腕が評価されたのだろう。国会対策委員長時代はネット右翼に弱腰と非難されたが、法案通過率は抜群。カウンターパートナーで、煮ても焼いても食えぬと言われた立憲民主党の安住淳国対委員長から「自民党で唯一話ができる人」と言わしめている。「汗をかいたひと」というのが周囲の見方である。

 

萩生田政調会長、官房長官は記者会見が面倒で断った?

萩生田光一政調会長は、岸田首相から官房長官を要請されたが固辞している。おなじ安倍派の松野博一官房長官に遠慮したのか。この方、人相の割りには気の優しいところがあるのだそうだ。まあ、官房長官になると1日2回記者会見を開かねばならず、その都度、旧統一教会について突っ込まれるのは面倒くさいと思ったのかもしれない。

 

記者会見。官房長官1日2回、大臣週2回、役員は気が向いたら

ここで、記者会見は何を聞かれるかわからないので気が重いという話だが、官房長官は1日2回必ず政府のスポークスマンとして会見をしなければならない。首相は特別のときだけだが、平の大臣は週2回、担当の記者クラブと会見をする。そして党役員は特別なことがないかぎり記者を集めて「何でも聞いてください」的な記者会見はない。小渕優子氏を大臣ではなく自民党役員にした理由も、ここにあったりして。

 

そのうち新大臣についても触れてみたい。