【付録】新入社員諸君、お疲れ様です。俺にも新人の頃がありました。

 

GWまでもうひと頑張り

新入社員の方は「ひと疲れ」と「仕事疲れ」がそろそろピークを迎えているかと思います。5月には大型連休がありますから、それを励みにもうひと頑張りです。

このところ大きなニュースもないので、私の新入社員のころを振り返ってみたいと思います。それというのも先日、3年半ぶりにOB会が開かれたからです。コロナで自粛していたわけです。

 

新入社員は毎日怒られるのが仕事みたいです

1981年6月、出版社に中途で入りました。新卒で入った新聞社を1年で辞めてしまったので背水の陣みたいな心意気でした。新雑誌創刊のための募集でしたの年齢・経歴いろいろな人材がいました。いわば「ごった煮」です。

OB会に参加した当時の「学生バイト君」は、いまや60歳手前。広告会社の社長になっていました。「shimadaさんは毎日、副編(副編集長)に怒らていましたよね。それしか印象にないです」とのこと。似たようなことで毎回失敗して「なんてダメなんだ。成長していない」と自分では思っていても、気づかないうちに透明なガラスの階段を着実に昇がっていて、次の新人がはいってくる頃には一端の「仕事人」になっているものです。

その仕事に向いているかどうか悩みますが、これは難しい問題で、一概に答えは見つかりません。ただ、組織の中にロールモデル(理想の人間像)みたいな人がいると、展望が開けることはあると思います。

 

OB会2次会で話題になった『ピンクハウス』問題

今回、OB会に参加したのは26名。ジジババの集まりとなりました。創刊当時、『ピンクハウス』というブランドのロリータ系ファッションが女性に流行っていました。編集部も例外ではありませんでした。

2次会の席「あのピンクハウス着ていた人がいまみんな60過ぎだからなあ。思えば遠くに来たものだなあ」と、男たちは感慨にふけったのでした。唯一?編集部のいいところは男女同権でした。どこかに「女性誌を作れるのは『女性』」と内心、尊敬の念を抱いていたからかもしれません。男友達のような感覚で女性と飲み歩いても陰口をいうような人はいませんでした。

「大変な激務の中で倒れた戦友ともいえる仲間が見守ってくれたから、俺たちはここに晴れて集まることができた」と発起人はあいさつしました。

OB会の楽しみは密かに恋心を抱いていた人に再会することかもしれません。これに踏み込むと主旨から逸脱してしまいます。

 

遠くの目標をたまには思い起こすことも大切です

毎日、怒られていると視線が足元に行きがちです。記者でいうと「デスクから怒られないように」といつも思ってしまいます。デスクは人生、記者経験とも豊富ですから仕方ありませんが、たまには「俺は、読者のために記事を書いているんだ」と思うと救いになることもありました。俺たちの給料は究極のところ読者が払ってくれている。この原点を軸に働いてきたから、長く続けられたのかもしれません。