8・3臨時国会、自民党執行部人事、内閣改造、9月?国葬を占う

 

 

参院選挙が終わった。ここで今後の政治日程を押さえておこう。

 

8・6広島原爆慰霊に間に合わせる

8月3日に臨時国会が開かれる。参院選後の国会召集は通常選挙から30日以内(国会法)とあり、通常国会が終わっていて、解散総選挙後(特別国会)でもないため、臨時国会となった。8月3日になったのは「広島原爆慰霊の日」(8月6日)があるためで、三権の長の一角、両院の正副議長が揃っていないと納まりが悪いからだろう。そこで3、4、5日の3日間だけ国会を開き、参院の正副議長を選出する。新聞辞令によると参院議長には尾辻秀久・元厚労大臣(自民党・竹下派)、副議長に長浜博行・元環境大臣(立憲民主党)が有力だという。

 

 

福田総務会長、高市政調会長はどうなる

このあと自民党の党執行部の役員人事がありそうだ。麻生太郎副総裁(麻生派)はそのまま、選挙に勝ったのだから茂木敏光幹事長(竹下派)が続投となるだろう。問題は福田達夫総務会長(安倍派)高市早苗政調会長(無派閥・安倍シンパ)の処遇である。そのあと、内閣改造で安倍派の処遇が気になる。だいたい派閥20人で大臣1人が相場と言われる。90人前後の安倍派は大臣ポスト4から5、欲しいはずだ。また菅義偉・前首相(菅グループ)の「副総理」という噂も出ている。

 

 

安倍派後継4スターはどう動く

安倍派は領袖亡きあと7人の集団指導体制でいくもよう。この派閥のスターは萩生田光一・通産大臣、福田達夫・総務会長、西村康稔・元コロナ担当相、世耕弘成・自民党参院幹事長の4人。この4人がキーパーソンである。

 

 

「国葬」ってどんな葬式なの

秋(9月か)には安倍晋三元総理大臣の国葬が行なわれる。戦後では吉田茂・元首相以来の「国葬」で、ほとんどの国民にとって初めての国葬儀となる。戦後になって「国葬」に関して具体的な根拠法が存在しないため、国費を使うことにたいする国民の「納得感」のようなものが必要だろう。当然、賛否が分かれるところだ。

また、どう天皇を絡めるかはもっと重要な要素である。政教分離論争がぶり返されることだろう。

 

岸田首相は衆院解散という伝家の宝刀を振りかざさない限り、2025年夏の参院選、同年10月の衆院の任期満了まで国政選挙がない。この3年間の黄金期をどう生かすのだろうか。