「生まれてくる命そして母のために~荻野久作の受胎期発見」その時歴史が動いた NHK | shima-tの 中学校道徳研究

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12日放映。今回の歴史は動いたは、一風変わって排卵の周期を発見した産婦人科医・荻野久作さんの物語。早くから耳にしたことはあった「オギノ式」。なんとなく恥ずかしい響きがあったことを思い出します。道徳素材の可能性は考えずに視聴開始。荻野さん、明治45年に町の勤務医としてスタート、目にしたのは無計画な妊娠や不妊に崩れゆく女性の姿。そこで研究の末発見した排卵と月経の関連。その理論を主張するも日本の医学会からは相手にされず、なんと自費でドイツにわたり発表の場を得るというチャレンジへ。苦労の末、ローマ教皇の支援でこの理論が認められることになるという劇的ドラマチックな展開、そして理論は日本へ逆輸入。この理論により妊娠法・避妊法が大きく進展、女性の立場も向上したというお話でした。なんとなく恥ずかしい響きを持っていた「オギノ式」は女性の体と命をいたわる荻野先生の温かい人間のドラマでした。番組最後、荻野先生晩年の言葉「世の中の男性諸君がもっと真剣に深刻に子どもとは何であるかを考えるようになって欲しいということである。かつて私は荻野理論を発表した。しかしそれは命のために生み出した学説であって、決して避妊法の学説ではなかった。」私は不覚にも目頭が熱くなりました。荻野先生のこの言葉は今、いっそう輝きを増しているように思います。性の低年齢化が進む今、教室で話すことがいっそう難しくなっている道徳内容項目2-(4)「異性についての正しい理解・相手の人格の尊重」。この上ない教材となりそうです。

・番組評価~☆☆☆☆