〈大敬流〉伊勢記伝 : 謎解き古事記 日本の神様・おひさまの心の巻
 立花大敬 (著)、上田親然 (著)

 

 

今年初め古事記のガイド本
「マンガ 面白いほどよくわかる!古事記」(かみゆ歴史編集部)
を読み、古事記に興味を持ったところで本書「伊勢記伝」を見つけました。

 

 

氏の本は1999年から2001年に2冊読んだ記録が残っていました。
面白い内容だったことを覚えていたので、本書のkindle版を読みました。

第II部で古事記に関わるなぞについて解説しています。

  1. 古事記冒頭には、なぜ17柱の神のお名前が列記されているのか?
  2. ヒルコ・アワシマの神話はなぜ尻切れトンボで終わっているのか?
  3. 神様のお名前の後に付けられる「命」と「神」の称号に違いはあるのか?
  4. 菊理媛はイザナギにどんな助言をしたのか?
  5. 神道ではツミ・ケガレ・マガゴトも神様なのか?
  6. 三貴神(アマテラス・ツクヨミ・スサノヲ)は母なし子なのか?
  7. アマテラスとスサノヲがなされた「ウケヒ」とは何か?
  8. どうしてスサノヲは乱暴狼藉され、アマテラスは引きこもられたのか?
  9. 月神「ツクヨミ」は、どんな神様なのか?
  10. 古事記では「世界」はどんな構造と捉えているのか?
  11. 主要な神々はどのように役割分担をされているのか?


氏は伊勢神宮内宮(ないくう)でお祈りしている時、太い柱が立ち、
天界からのメッセージを翻訳する仕事を依頼されたそうです。


私が読んだ古事記のガイド本「マンガ 面白いほど・・・」は概要だけなので、
話が欠けているなと思ったり、疑問に思った点がありました。
ガイド本を読んであれ?と思ったのですが、
本当に古事記に欠けていることが本書の解説で分かりました。
氏には、欠けている部分を伝える役目があったようです。
本書を読んですっきりさせてくれました。

また昨年伊勢神宮にお参りした際、
にわか調べでは神様「ツクヨミ(月読)」についてあまり理解できませんでした。

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ガイド本「マンガ 面白いほど・・・」にもあまり書かれていませんでした。
これも本当に古事記で欠けているようです。

ツクヨミは国づくりの完成に重要な役割を担っていることが本書を読んで分かりました。

ツクヨミの役割りです。

  • 「黄泉の国」の中央にある「根之堅州国(ねすのかたすくに)」スサノヲがいて、
    その上の「地上世界」の中央に
    オオニクニシがいて、
    さらにその上の「高天原(たかまのはら)」の中央に
    アマテラスがいる。
  • 三者が「大心棒(だいしんぼう)」、つまり回転軸を設営していて、
    「高天原」に人々を引き上げようと神々の意志が加えられている。
  • ツクヨミ「地上世界」で、「大心棒」のまわりで人々や民族を円循環させることで、
    ラセン運動させながら進化させていく。


古事記で欠けている内容の補足から、

人が歩むべき方向を示していて、
これで国づくりが完成していく。

とても分かりやすい解説でした。



1999年に入手した氏の本
「あなたの夢を実現する 人生飛行術」(本心庵)
は手元に残してあるので、今度読み返してみます。