「月のかぐや」
 JAXA(宇宙航空研究開発機構)編

【お断り】

 JAXA規程では
  ※個人のSNS、Webサイト等への掲載は申請が必要です
 とのことで、残念ながら画像を載せることはできません。

 そのため文章ばかりで分かりにくいと思います。

 

【代わりにかぐやの販売模型】

 
 

【2026年5月21日メルカリで購入した本が届いた】(2026.5.21写真だけ追加)

 

 

本書は
人工衛星「かぐや」(SELENE)
が取得した観測データ
2009年刊行時点での研究成果(月面の拡大写真が多い)、
関係者のインタビューだけでなく、
2009年6月11日
「かぐや」に落下するところも書かれている。

本書の存在を知らなかったので、
図書館で見つけてびっくりした。

最近アルテミスII有人月周回があったためか、
直ぐには借りられなかった。
 



「かぐや」には14の観測機器搭載されていて、
アポロ計画では実施できなかった
月全体高度な観測が行われた。

当時私が所属していた電気メーカ
かぐや開発とりまとめJAXAから受注
プロマネが、
観測機器のことが分かるにつれ、
かぐやってすごいんだね」
と言っていたのを思い出す。

とりまとめメーカとして、
観測機器について開発は担当外で、
JAXA支給の観測機器人工衛星本体に
アッセンブリする役割りだった。


視覚的には、
NHKハイビジョンカメラによる
月面の向こうからの
「地球の出」
が美しかった。
うちには、
関係者に配られた
フォトフレーム付きの写真
を今も飾ってある。


私がよく知らなかった技術的成果は、

  • 重力分布の計測
  • 純粋な斜長岩の発見
  • 南極の水の不存在

などなど。

地球巨大隕石衝突してが出来た
「ジャイアントインパクト説」
の裏付け、
地球起源にかかわる研究
が行われているそうだ。

いずれ研究成果の改訂版を出して欲しい。



本書は研究成果のまとめなので、
観測機器以外の「かぐや」本体の開発について
は書かれていない。

私はだいたいの形が決まったあと、
「ハイゲインアンテナ」(以下アンテナ
開発とりまとめとなり、
「かぐや」の打ち上げ後、
アンテナ展開運用くらいまで携わった。

このアンテナの開発はとても困難だった。


裏側極低温-200℃になり、
表側では太陽直射光月面反射で、
太陽光2倍熱量が入る高温になる。
よってトータル350℃くらいの温度変化に耐える
アンテナ開発しなければならない。

また観測機器性能最優先であるため、
アンテナ帯電してはならないこと、
磁化してはならないこと
などの条件クリヤしなければならない。

温度対策には、
設計から開発試験まで半年くらい余計にかかった。

アンテナ駆動するモータは、
アメリカ実績メーカに発注したが、
不具合を出すので何度もテレコン出張が必要だった。
急遽出張になり、
チケットを取ったLiveに行けないこともあった。。。


筑波宇宙センターの大規模な試験で、
試験装置不具合を出してしまい、
撤収しなければならないことがあった。
かなりの不具合費用を出してしまった。

アンテナ地球などに向ける
(モータ駆動)ソフトウェア開発も困難を極めた。

私のアンテナとりまとめの役目は、
ソフトウェアを格納する制御装置込みだったため、
アンテナ・制御装置・ソフトウェアシステム開発であった。

私に配分された
アンテナ開発億単位原価
最終的原価率100%を越えた。。。(赤字)


しかし、とても困難な開発だったが、
チーム担当者たちと
ひとつひとつ対策をしていった。

そのため、
2007年9月14日「かぐや」打ち上げ後、
当日にアンテナ展開する(延ばす)のだが、
成功する自信があった。

その通り
5か所止め金具切断され(地上からのコマンド送信による)、
無事にアンテナ展開した。
「かぐや」に付いているカメラ
アンテナ展開された写真地上に送られてきたとき、
感動したものである。

またアンテナモータで無事に駆動して、
地球などと通信をすることができた。

ハイゲインアンテナの開発で、
私はアンテナ開発に自信が付いた。



続いての担当は、
ブラックホール観測する人工衛星
パラボラアンテナ開発だったが、
計画中止になった。

最後はアンテナというより
レーダー機能を持つアンテナ開発だったが、
途中で退職した。

私の電気メーカ時代の人工衛星のハイライトは、
「かぐや」ハイゲインアンテナ
であった。



もとい、
本書にも登場する「かぐや2」(SELENE2)計画は、
「かぐや」打ち上げ前から話があり、
私も見積を作った。
しかし予算実現性の点からだと思うが、
中止になってしまった。
いつか実現して欲しい。
マンガ「宇宙兄弟」には「かぐや2」が登場している。。。

 

【図書館で借りた本】