スピリチュアル系の本で、
最近以下のような表現(翻訳)が目につくようになりました。
- 神の周波数に同調する
- 神に波長を合わせる
以前から目にしていたはずなのですが、
表現に違和感をもつようになりました。
私は理系です。
約20年、日本のロケットや人工衛星に載せるアンテナの開発をした経験があります。
先日打ちあがったロケットの表面に付いているアンテナとか。。。
物事の物理的意味を考える習慣がついています。
長くアンテナの開発をしたため、(見えない)電波がイメージできるようになりました。
電波の定義は周波数や波長が基本となります。
物理的な定義
公式や専門用語をできるだけ使わず、簡単に説明します。
エクセルで波(正弦波)をグラフ化した図に文字を加えて示しておきます。
1.周波数
- frequency:頻発、頻繁に起きること、頻度、起きる回数
- 例えば原子や分子は振動しています。
- 1秒間に何回振動するかが周波数です。
- 単位はHz(ヘルツ)です。
振動している様子を横に伸ばして描くと、
波のように表せます(横軸を時間で表す)。
一つの波が1秒間に何個描けるか、その個数が周波数です。
例えば、
1秒間に波が100個描ければ、周波数は100Hzです。
2.波長
- wavelength:wave波+length長さ、つまり波の長さ
- 一つの波の長さです。
- 単位はm(メートル)です。
スピリチュアル的な表現
1.周波数
ラジオ放送を聞くときのことを考えると分かりやすいです。
「NHK東京FM放送を聞くために、チューナーのつまみを周波数82.5Hzに合わせる」
よって、スピリチュアルな表現に使うと、例えば
「神の(何かが)振動する周波数に、自分の(何かが)振動する周波数を合わせる」
のようになります。
ただし何が振動するか?はいま議論しません。
以下のような表現がいいと思います。
- 神の周波数に合わせる
- 神の周波数に同調する
- 神の振動周波数に同調する
「宇宙のパワーと自由にアクセスする方法」(ディーパック・チョプラ)
ではまさしくこのような表現(翻訳)が使われています。
違和感なく受け入れられます。
2.波長
「神に波長を合わせる」という表現(翻訳)を目にしました。
違和感があります。
波長は長さなので、例えば、
「神の(何かが)振動する周波数の長さに、自分の(何かが)振動する周波数の長さを合わせる」
ことになり、まどろっこしいです。
スピリチュアル系では「波動」という表現を使うため、
「波」を意識して「波長」を使っているのでしょうか。
物理的意味を考えると細かいことになりますが、
魂のレベルでは理解しているので、
顕在意識下での表現はどうでもいいのかもしれません。
20年以上前、頻繁にスピリチュアル系の本を読んでいた頃は気になりませんでしたが、
今は気になるなんて深く理解を始めたのかなと思います。
【波動について蛇足】
20年以上前、小林正観さんの講演会で、著書を販売する書店のお手伝いについていきました。
質問コーナーで、女性が「波動」と言った途端、
「それをいま理解してどうするのですか?」と返されてしまいました。
面白いと思ったエピソードです。
【補足】
周波数と波長の関係は以下のようになります。
光の速さが出てくるなんてとても神秘的です。
- 光速=周波数×波長