新時代の悟り 目覚め
高嶺 善包著
私にとって問題作なんです。。。
1.初めて読んだとき
2001年9月に文庫本を読みました。
ある悟りから沖縄県内全ての小中学校に本と花の種子を配り、
日本中・世界中に祈りをという指示が聞こえて行動をした人(本書内では聖者)が紹介されています。
経済的に苦しくてもやり遂げた姿に感動して何度も読みました。
話は聖者の紹介になっていますが、著者自身の体験だと思いました。
また文庫を購入した東京の書店から、
1997年のフナイオープンワールドの講演テープ「教えと導き~ある求道者の物語~沖縄の一男性講演会1997」
をいただきました。
この本と同じ内容で何度も聞きました。
匿名の講演者(聖者)ですがこれも著者だと思っていました。
その後、沖縄に転居するに際し、文庫本は手放してしまいました。
東京に戻り読書記録をブクログに登録していて、本書のことを思い出しました。
あんなに熱心に読んだのに、
著者や聖者が住む沖縄に住んでいた時には気になりませんでした。
しかも内容はすっかり忘れていました。
2.再読
本書が気になり読みたくなり、廃刊になっているようなので中古本を入手しました。
20年ぶりに読みました。
主題
聖者の行動を通して、人自身、人間関係、地球環境への人々の「目覚め」を喚起しています。
まったくその通りだと思います。
しかも、注意喚起された20年前よりも問題は複雑化しています。
奇跡
神々から依頼され、世界中の祈りのポイントで祈りをささげた聖者について、
奇跡が起こることは納得できます。
- 自然の驚異、人的暴力から聖者の命が守られる。
- 神から祈りの依頼をされると、沖縄の旅行会社からその方面のツアーが出る。
- 旅費は必ず工面できる。
- 霊能者や宗教家(教祖)から神の務めをしている者だと霊視されてしまう。
今回思ったこと
ただ、感動はもうありませんでした。
代わりに疑問点が多く出てきました。
何度も読み返しましたが、疑問点は解消されませんでした。
- 神から、祈りの行動を受け入れなければポールシフトのような現象を起こそうとしていたと言われた。
神は、依頼した祈りにより、ハルマゲドンのような現象を止めるものだろうか。 - 祈りに出かける旅費の工面で、借金を返してもらうことを神は良しとせず、
借りることは良しとする違いが分からない。 - 文庫本刊行に際し、聖者からのコメントや活動状況が書かれていない。
他にも多々あります。。。
また、著者と聖者は別人だと思いました。
著者は公認会計士をされた著名な方で、たぶん那覇市に住んでおられ、2020年9月に亡くなりました。
一方聖者は山原(やんばる、沖縄本島の北の方)に住まれているようです。
素直に感動せず、疑問がわくようになったのは
20年で自分が変わったに他なりません。
それに気づかされ、私にとって問題作なんです。
変化の良し悪しは分析せず、ただ受け入れます。
なお今回残念に思ったのは、
あれほどスピリチュアル系の本を出していたサンマーク出版は廃刊にした本が多いなと。
役割りが終わった本が多いのかもしれません。