「チーズはどこへ消えた?」
 スペンサー・ジョンソン(著)、門田美鈴(翻訳)
 原書「Who Moved My Cheese?
 : An A-Mazing Way to Deal with Change in Your Work and in Your Life」

 (1998年)Spencer Johnson, M.D.

 

 

2000年に日本語版が出た、かなり古いビジネス書、自己啓発書です。
気になっていたのですが今まで読んだことがありませんでした。
簡単に読めますが、自分の行動について深く考えさせられました。

 

本書の構成

  1. クラス会で集まった人たちが、生活に起きた変化について話す
  2. 物語:ネズミと小人が、ある迷路でチーズを求めて右往左往する
  3. 物語を聞いたクラスメートたちのディスカッション

 

物語

迷路で探し出したチーズが突然無くなり、二匹のネズミと二人の小人が右往左往します。

 

物語の登場動物、人物

  • ネズミのスニッフ:変化をかぎつける
  • ネズミのスカリー:素早く行動する
  • 小人のヘム   :変化を認めない
  • 小人のホー   :変化の波に乗ろうとする

 

行動

  • ネズミ:すぐに行動して新しいチーズを探し出す
  • ヘム :変化を受け入れられずに意気消沈したまま動かない
  • ホー :ヘムと悩んだあげく、新しいチーズを探す行動をとり、ついに探し出す

 

チーズと迷路の象徴

「チーズ」

  • 私たちが人生で求めるもの
  • 仕事・家族や恋人・お金・大きな家・自由・健康・認められること・心の平安など

「迷路」

  • 追い求める場所、会社や地域社会、家庭など

 

ホーの行動

変化が受け入れられず、ヘムと悩んだあげく、

ホーは新しいチーズを探す行動を始め、試行錯誤の結果、ついに探し出します。

物語でホーの心情の変化、行動を細かく描写しています。

 

ホーの格言

  • 変化は起きる
  • 変化を予期せよ
  • 変化を探知せよ
  • 変化にすばやく適応せよ
  • 変わろう
  • 変化を楽しもう!
  • 進んですばやく変わり再びそれを楽しもう

 

恐怖。。。

ホーの行動で考えさせられた、というかドキッとしたのは
チーズが無くなったとき、
新しい迷路に踏み出す恐怖で
行動できなかったこと
です。

自分の行動はどうなのか?
とても考えさせられました。
恐怖は自分が作り出したものであり、解放すること
と最近読んだ多くの本に書かれています。

物語にはホーが迷路の壁に書きつけたメッセージが出てきます。

  • 恐怖を乗り越えれば楽な気持ちになる


そして恐怖を解放するためのメッセージもあります。

  • まだ新しいチーズがみつかっていなくても
    そのチーズを楽しんでいる自分を想像すればそれが実現する


ディスカッション部

物語を聞いたクラスメートたちが、自分の行動を分析しどうしたらよいか話し合います。
会話式のため、ビジネス書のような堅苦しい感じではありません。

個人の行動だけでなく、会社組織全体や家庭についても言及する者がいて、とても参考になりました。



自分と照らし合わせながら読むことが出来るし、
どうすればいいのか考えるきっかけにもなる良書です!

特に私には恐怖への対処の参考になりました。