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イチナナサンイチロク-母が骨髄異形成症候群になった日-

2017年3月16日、母が60歳で骨髄異形成症候群と診断された日をブログタイトルにしました。発症してから日が浅いので、治療はこれからですが、母が完治に至るまでの経緯を記録として残したいと強く願い、書こうと思いました。

5月15日(月)。
母の肺炎は、ひとまず回復傾向にあり、落ち着いた。
気持新たに、私たちは週明けの忙しい業務をこなしていた。

その日は、私自身の病院(整体)へ行きたかったのもあり、
いつもなら面会へ行くのだけど、日曜日の時点では
比較的調子良さそうに見えたので、
父たちに任せて、あえて面会は行かなかった。

そして、5月16日(火)の朝。
月曜日に比べて、比較的穏やかな雰囲気の事務所。

と・・・・

父の携帯へ、病院から電話がかかる。

父『もしもし。・・・・あ・・・・はい、はい・・・・、ハイ・・・・』

医者からの話の内容で、父の顔色がみるみる悪くなっていき・・・
返事をする声にもチカラが入っていなかった。

父『・・・そうですか・・・わかりました、失礼します・・・』

うなだれながら、私のほうへ向き直り、チカラなく言葉を発した。

父『・・・すまん。すぐ、おかーさんのとこ行っちゃってくれ・・・』
私『・・・わかった。ICU行ったらええの?』
父『おかーさん、もう助からないかもしれない・・・・!』
私『ちょ・・・縁起でもないこと言わんといて!行先はICU??』
父『でも、でも・・・・・』
私『お父さん!!ちょっと落ち着いて!!!』
父『・・・・・・』
私『呼ばれてんねやから、これから向かわなアカンやんか?どこに向かったらええの?』
父『・・・集中治療部・・・・』
私『おっけ。ちょっとおとーさんのこと頼むわ!』
弟『う・・・うん・・・・』
私『詳しいことは先生から聞いて、それから連絡する。おとーさんにあたたかい飲み物飲ませてやって!じゃあ行ってくる!!!』
弟『き、気を付けて行ってきて!連絡待ってる!』
父『・・・・・もうアカン・・・もう、、・・・・・・』

私は焦る気持ちを抑え、安全運転で病院へ向かった。

駐車場へ到着、そしてダッシュ。
息を整えながら、ICUのインターフォンを鳴らした。

私すみません、母の事で先ほど連絡ありまして・・・』
ICU『すぐ向かいますので、待機室でお待ちください』

しばらくして、主治医が来た。

主治医『突然お呼びして申し訳ありません。実は・・・』

肺炎の炎症数値は下がり、白血球数値が上昇しているのだが、
やはり薬の副作用で、他臓器に深刻なダメージが出ていた。

肺・肝臓・胆のう・・・・
腎臓のダメージが特にひどいらしい。
尿がうまく排出されず、体内に毒素が蔓延。
つまり腎不全になりかけている、との事。

通常であれば人工透析を行えば済む話だが、
母の場合は不安要素を含んでいるため、
なかなか踏み切ることができずにいるようだ。

理由は『血圧数値が圧倒的に低い』こと。
血液を抜いて浄化する処置を行う場合は、
安定した血圧数値であることが絶対条件らしい。
なぜなら、処置中は血圧が低下し、体温が下がるからだそう。

そして、カテーテルを入れる場所は
母の場合、首から入れなければならないらしい。
医師は腕からではなく股の付け根から挿管したかったようだが
皮膚の炎症がひどいため、難しいようである。
首へ入れるとなると動脈があるため・・・
傷をつけないように挿管しなければならないらしい。

提案としては、24時間透析を回し続け・・・
血圧の様子を診ながら、ゆっくりゆっくり回すこと。そして・・・

血圧が低いため、心肺蘇生時などに使用するノルアドレナリンと
もういっこ・・・薬銘忘れた('A`)とにかく血圧を上げるための
強めの薬を使用しなければ、人工透析はできないとの事だった。
この薬を使うと更にダメージを与えることとなる・・・

しかし、人工透析をしなければ母の体内から毒素が排出されない。
透析中、血圧が低下すれば命の危険が伴う。
もはや母の体力にかけるしかなかった。

またしても、悩んでいる暇はない。
これで何度目だろうか('A`)などと悲観に陥いることもなく・・・
ただ、助けてほしい一心で。母を何とかしてもらいたくて。
人工透析の処置をしてもらうため、私は同意書にサインをした。
事後報告になってしまったが、そのあと父へ連絡を入れた。

父と弟が、仕事を切り上げ午後1時に合流。
私はお昼を食べていなかったため、遅めの昼食をとった。





人工透析の処置は、午後3時から執り行うようだ。
血小板輸血待ちの状態である。
待っている間、3人でいろんな話をした。
父と弟のクチから出てくるのは、またしても悲観的な事ばかり。。。

もう、うんざり('A`)

気持ちは痛いほどよくわかるんだけどね?
でもさぁ、悪い方へ考えれば考えるほど、
自分も暗闇へ落ちていく感覚になっちゃうから
すっごく危険なんだよ、おとーさん・・・・・
ココロが折れれば、体だって壊れかねないのは良く知っている。

やばい。
このままだと、父も弟も鬱になるんじゃないか。
何とかしないと・・・。
私まで、2人の悲観的な気持ちが伝染しかねない。
主治医に相談してみようかな。
いや、まずはちゃんと2人の話をちゃんと聞いて、
意思の確認をしないと、かな・・・・

下手なことをいう訳にもいかず、
父たちへ慎重に言葉を選びたかったため
頭の中で整理しようとした。
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・・・・あ”---ッだめだ。

何も整理できん。冷静になれない。私も精神的に相当キテるな。
場所も場所だしな。家に帰って旦那に相談しながらまとめよう・・・

適当に理由をつけ、私は2人から離れることにした。
父はまた眠れていないようで、車で寝てくる、と言い離れた。
弟は家族控室で待機。

この家族控室も、少々難儀なスペースだったりする(>_<)

状況が状況なだけに、本当にしょうがないことなんだけど・・・

ため息をつきまくっているひとや、
どこか憔悴しきったひと、
明るい大声でしゃべりまくるひと、
いびきをかきながら寝ている人、
病院の悪口を言っている人、
待たされていることにイライラしているひと、
幼い子供たちがとにかく騒がしい・・・・・

お願い、静かにさせて(´;ω;`)
本当にどうしようもないんだけどね。がまん、がまん・・・・

家族待機を余儀なくされている場合は、
必ずこの控室に誰かが居なければならないのがルール。

やむを得ず退室する場合は、一言声をかけなくてはならない。
そのルールすらも、守れていない人もいて・・・・
家族さんに説明しなければならないのに、
待機室にいないせいで探し回って
余計な時間を消費している集中治療部の看護師さん。。

はぁー、和歌山人ってほんとアレやな。
ほんと、てがえんわー・・・・


あー、だめだめ。
おかーさんが大変な時だからこそ、
他人を批判するのは止めよう!

そんなこんなで、人工透析の処置が終わったらしく
集中治療部へ呼ばれた。

入室できたのは6時過ぎだった・・・・

担当医『お待たせしました。お母様の透析処置は、無事完了しましたよ^^』
3名『・・・・ありがとうございます!!!!』

うまく行った。
大きな出血をすることもなく。
血圧も特に大きな乱れはなし。
但し、ノルアドレナリン等を服用しながら。。。なのだが。
もう、さすがとしか言いようがない。
お陰でまた、次の治療への道が開いた。


母がまたひとつ、先生たちと本人の頑張りで試練を超えたが・・・・
この頃から、私が越えなければならない壁の存在が、くっきりと現れ始めた。