こんにちは!
6月30日(日)練馬文化センターで上演された劇団四季のファミリーミュージカル
「ガンバの大冒険」ライブ配信を見逃し配信で視聴しました。
公式サイトよりざっくりあらすじ。
『ガンバの大冒険』は町ネズミのガンバが、恐ろしいイタチの襲撃から島ネズミを救い出すために、個性豊かな仲間たちとともに冒険の旅に出る物語。命がけの冒険を通して、勇気を持って行動することの大切さや、生命の尊さが描かれています。
私自身、「ガンバ」を観るのは実に29年ぶり!
味方さんガンバ、阿久津さんイダテン、
「冒険者たち」というタイトルだった時代に見て以来です。
その頃とは衣装もセットもずいぶん変わっています。
ヨイショたち港ネズミの青を基調としたセーラーなシャツの爽やかなこと!お洒落な衣装になったね。
潮路や忠太、島ネズミの衣装は和柄の美しい織物の衣装、合わせてちゃんと足袋を履いている。
ツブリのあの羽の感じとかは変わってなかったけど、ノロイ一派のロックでカルトなメイク、かなりスケールアップしていて、とても好みです。
ガンバと船乗りネズミたちが会う倉庫はカラフルでポップ、ガンバが魅せられる舞台いっぱいに広がる海、忠太やツブリの住む鬱蒼とした島、
セットは美しく壮大、場面転換も自然でドラマティックです。
素敵に生まれ変わっていました。
配信で観ることができて本当によかった!
【この日のキャスト】
ガンバ 伊藤 駿佑
マンプク 浦山 遥
ガクシャ 荒川 務
ヨイショ 狩野 勇人
イカサマ 小野 日歌里
バレット 山田 祐里子
シジン 有賀 光一
ボンヤリ 梅村 令悟
オイボレ 堀米 聰
忠太 髙草木 健二
潮路 岩井 千秋
七郎 遠藤 竜也
ツブリ/忠太の父 三宅 克典
ノロイ 片山 怜也
【アンサンブル】
中西 飛希
多比良 龍一
田野井 大登
上野山 僚太
大寺 葉月
湯川 紗奈
適材適所、素晴らしいキャスティングで大満足でした!
四季独特の、特にファミミュに色濃い、くだんの発声は控えめ、自然な台詞回しになっています。
でもしっかり言葉が細部まで聞き取れるのは、母音法の訓練の賜物でしょう。
ガンバ役の伊藤駿佑さんは「マンマ・ミーア!」のペッパーが強く印象に残っています。
ダンスのスキルが高く、ペッパーでも「キャッツ」のギルバートでも身体能力を駆使したダンスを見せていただいたのですが、ガンバは演技が肝です。
ガンバの精神的変化とともに表情がどんどん輝いてたくましくなっていくのが顕著、後半、歌はちょっとお疲れ気味でしたが、カテコのリフトもしっかり決まって、気合溢れる演技でした。
この役は、加藤迪さんや小林唯さん、分部惇平さんなど、その後大役を射止める俳優さんが多いので、もう一人の清水誠哉さんとともに期待の方なのですね。
浦山遥さんのマンプクも表情が豊か、可愛い!
浦山さんって、こんなに無邪気な演技もされるんだ、と感心してしまいました。
島ネズミのリーダー格ヨイショは狩野勇人さん、ぴったりでした。
気概に満ちていて、勇ましくかっこいい。
芯の通った演技が心に残ります。
「アラジン」のカシームも演じていますが、これからもっといろんな役に抜擢されそう。
フィーバス隊長もいけるんじゃないかと勝手に思いました。
個性溢れる仲間のひとり、賭博師のイカサマは小野日歌里さん、日歌里さんってこんなクールな台詞回しと表情をされるのね、素敵です。
ボンヤリ役の梅村令悟さんとのコンビ感もよかった。
梅村さんのあのあどけなさがボンヤリのキャラクターがいっそうキュートに。バレットの山田祐里子さん、バレエの方ですが、初めてお声を聞いたかも?やっぱり可愛い。
キレあるピルエットやグランバットマンの脚の高さはさすがです。
忠太の髙草木健二さんの一生懸命で真摯な演技、七郎役の遠藤竜也さんの少し含みのあるエキセントリックな佇まいと演技もとても好きです。
ヒロインの潮路は岩井千秋さん、どこか儚げでトラディショナルな美しさを湛えた面立ちが潮路にぴったり。
ソロの歌唱も初めて聴きましたがお声も清楚で音程もしっかり、得意のダンスもピタリと決まっていました。
アンサンブル時も目を引く存在でしたが、彼女もこれから役がどんどん広がりそう。
加えて、こんなフレッシュな顔ぶれを支えるベテラン陣のお芝居がとにかく素晴らしくて、感激してしまいました。
舞台を引き締めて、さらに演劇性の高いものにして下さっています。
ガクシャの荒川務さんの台詞回しはほとんと名人芸、難しい言葉も闊達、深い演技で仲間たちを束ねる影のリーダーでした。
シジンの有賀光一さんは歳を取らないな。
久しぶりに拝見しましたが、本当に若々しくて驚きました。
シジンの台詞ってとっても素敵なんですけど、有賀さんらしさ溢れるシジンです。
オイボレ堀米聰さんの情感たっぷりの匠のお芝居には泣きました。
オイボレのカミングアウト、久しぶりに聞いて驚いちゃった、そうだったっけ?!
コミカルパートもさすが、体幹しっかり。
オオミズナギドリのリーダーツブリ&忠太の父役、三宅克典さんは近年ファミミュには欠かせない存在となっていますが、三宅さんが若い頃から拝見している私、今回のツブリには圧倒されました。
三宅さん、怖いよ、何ならノロイより、ツブリ一派怖かったよ!
照明効果もありますが、「ようこそ、みな〜さん〜」凄い迫力と凄みでした。
皆大好き、ノロイは片山怜也さん、片山さん年々貫禄増していくけど、新しいノロイのスタイルでは?
何というか、親しみやすい!コメディ度高め。
でもダンスはキレキレ。
素敵なニュータイプのノロイでした。
ノロイ一派の立ち姿と笑み、やっぱりカルトでした。
ノロイダンス、大好物です、そこだけ何度も見ちゃった。
前列に立つ大寺葉月さんの笑みがヴィラン過ぎました、好きです。
アンサンブルの皆さま、ネズミから鳥になったりイタチになったり本当にお疲れ様です、めちゃくちゃかっこよかった。
キャストの熱演と熱量、本当に素晴らしかった!
物語として、特に強く心に響いたのは、未知の世界との出会いの素晴らしさ。
かなり大人になった今でも、新しいことに触れる時のワクワクと、それを経ての気持ちがひとつ強くなったと気付いた時の嬉しさは確実に生きる糧になります。
ダンスも堪能、楽しかった!ガンバ!
行こうよ、仲間たち♪の合唱はなかったけれど、この曲は名曲、いずみたく先生〜!
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