こんにちは!
 
2月16日に初日を迎えた
ジーザス・クライスト=スーパースター
エルサレム・バージョン 東京公演
 
初日翌日の17日に観劇してまいりました。
 
ジャポネスク千秋楽から7ヶ月、やはりジャポを見た後はエルサレムが見たくなる、この日を待っていました。
 
 
東京公演千秋楽3月26日まで全36回、ご存知の通り、全日SOLD OUT。
先行では良い席にまったく手が届かずでした。
とはいえ貴重な一回、自身5年ぶりのエルサレム、さすがに5年開くと久しぶり感強く、新鮮な気持ち、そして、キャストも懐かしい方やデビューの方やらあれこれ楽しみで、ワクワクで臨みました。
 
 
この日のキャスト
ジーザス 神永東吾
ユダ 佐久間仁
マリア 守山ちひろ
カヤパ 高井治
アンナス 吉賀陶馬ワイス
司祭1佐野正幸
司祭2中橋耕平
司祭3川原信弘
シモン 大森瑞樹
ペテロ 辻雄飛
ピラト 山田充人
ヘロデ王 北澤裕輔
 
【男性アンサンブル】
櫻木数馬 田口暉 桧山憲 
姜大舜 森健心 木谷光 
武智正光 松尾篤 安斎恵太 
佐橋秀明 武藤洸次 寺内淳
 
坂井菜穂 光井さや 小野実咲季 
高倉恵美 辻茜 大石眞由 
立川真衣 梅澤紗耶 森下薫 
志田奈津帆 北中芹佳 立花梨奈
 
お席は1階席中程の列の端に近い見切れA席でした。
この景色、やはりセンターで見たいものです。
 
ジャポの時も言いましたが、この舞台を撮影出来る日が来るなんてね。
数年前まで考えもしませんでしたが、何をきっかけに常識が覆されるかわからない、生きててよかった。
 

以下、あくまで個人の感想です。

どうしても今日中に投稿したくて、破れかぶれで綴りました。

勘違い間違い、きっとあります。


イエス・ キリスト(ジーザス)が磔刑に処せられるまでの最後の七日間を描いた物語をすべて曲だけで構成。

1時間45分休憩なし、ノンストップで疾走。

 

自由劇場で上演される前は主に旧秋劇場で上演されていたJCS、舞台が小さくなった分、荒野感はこじんまりしてしまいましたが、とにかく客席に近い。
ゆえにスケールは狭まったものの、深い没入感が得られます。
地べたが大きく客席へせり出しており、前方席に座ると、目の前にキャスト、ほんと目の前。
 
囁くような演奏が聴こえ、暗転、あの馴染み深いギターソロ、再び明るくなり始めると、地面から湧き出る人間たち、ゾクゾクする旋律含め大好きなオープニングです。
これよ、これ。
後にヘロデ王で登場する北澤祐輔さんも最初の民衆の群れにいらっしゃるのでお見逃しなく。
 
早くも、ひときわ背の高い佐久間仁さんユダに目が行きます。
さんがユダで登場した時の鮮烈なビジュアルに射抜かれたこと、今でも忘れられません。
この日の自由劇場の音響は私的に満足いくもので、壁席にも関わらず、全員のお声が響く響く!
さんの彼らの心は天国に♪が強い!
ジャポの時とは音量が違う、嬉しい。
 
民に迎えられ、登場した神永東吾さんジーザスの儚さ漂う美しさは今も健在、年々絶対的ジーザス感が増し、ジャポネスクバージョンを経て確固たるものとなりました。
確実な歌唱も然りで、気品あるシャウトにまた痺れます。
舞台にいる姿がぼやけない、それがこのお二人のジーザス・ユダは如実。
 
守山ちひろさんのマグダラのマリアは期待を超える歌唱でした。
声楽畑のソプラノの方が歌うことが多いマリアのソロ、守山さんは強く美しく張りのある地声でしっかりと歌い上げてくださって心地よく、また今までのマリアとは少し雰囲気の違う頼もしさのようなものもあります。
並み居る四季のソプラノの中で、なぜ守山さんがキャスティングされたのかわかったような気がしました。
 
ジーザスは死すべし♪でいよいよカヤパ、アンナス、司祭3人組の登場です。
安定の高井治さんカヤパ低音と吉賀陶馬ワイスさんアンナスのカウンターテナー。
ワイスさん、従来より少しパンチ控えめのような気がしましたが、初日開けて間もないからか?
佐野正幸さんが黒マル帽をかぶり、この中にいるのはやはり新鮮です。
川原さん司祭は前にも見ているはずなのですが、初めてのような感覚。
中橋さんも久しぶりの司祭2です、民衆のコスチュームがお似合いです。
やっぱりこの5人の画ヅラ、最高に面白い、いや貫禄です。
 
大好きなホサナ♪からの狂信者シモン♪のナンバー、ここまでの民衆のコーラスとフォーメーションだけでも既に胸が熱くなってしまっており、振付の山田卓先生の、どこかアングラ漂う魅惑の群舞に引き込まれる。
 
ここからの狂信者シモン♪
ジャポでヘロデ王だった大森瑞樹さんもかってシモンを演じてらしたが私は未見。
強靭な声帯から繰り出されるパンチの効いた歌唱、近年シモンといえばさんか本城裕二さんであったけれど、大森さんはどこかクールな眼差しの狂信者で新機軸。
とにかく歌が強い!
結局、この方もJCSの世界が似合い過ぎる。
 
山田充人さんのピラトはジャポでも突発登板、久しぶりに拝見しましたが、今期エルサレムではレギュラー。
この日のピラトの夢♪丁寧で行間のある歌唱、心揺さぶられました。
久しぶりにこの曲で泣いた気がします。
 
好きなナンバーは次々と、ジーザスの神殿♪の喧騒とカオス、視覚と聴覚からの不穏、心をギュッと掴まれるようなこの感覚は何度見ても変わりません。
嬉々として買い物に興じる佐野さん、やはり目につきます。
そしてジーザスの怒り、「自分で治せ!」までの一連の苦悩、何という見事な追い詰められっぷりでしょう。
今さらですが、初エルサレム感想なので言わせて下さい…
演出凄いな!
 
ユダが裏切りに向かう道で、闇に浮かぶさんのシルエットの何と美しいこと。
墨流し風に渦を見せる効果も然り。
下から赤い光で照らされるユダの形相。
照明の妙。
 
最後の晩餐♪での牧歌的な使徒たちの歌、ジーザスとユダの悲痛な掛け合い、また和みあう使徒たち。
この対比、ジーザスの孤独、最後の空虚な「ヤコブ」...
たまりません、本当に息を詰めて見つめてしまう。
 
そこからのゲッセマネ♪
この日の神永さんのゲッセマネは絶品でした。
そのわけ今すぐ知りたい」の後のファルセットも激アツ。
そして何より「見てくれ、私の死にざま」の体中の息吐き切るようなロングトーン、いつも素晴らしいのですが、特にこの日、過去イチ長かったし力強かった。
ジャポの千秋楽の同ナンバー以上の慟哭。
初日でもないからいるわけもないのに、今日も市村正親さんがいてくれたらなと心から思いました。
 
そして北澤祐輔さんのヘロデ王、いや、「ジーザスさんよ」の第一声から美しい、キタキタと。
何も言うことないです、歌詞のメロディ乗り、アクション、メイク、このこなれっぷり。
いや、濃厚さ更新されてました。
ガールズ、坂井菜穂さん、 光井さやさん、 小野実咲季さん、それだけでもう豪華極まりないのに、加えて 高倉恵美さんですよ。
もうレジェンドの括りですよね、恵美さん。
その方のヘロデガールズを、今見られる興奮。
 
やりなおすことはできないのですか♪辻雄飛さんと守山さんのハーモニー、素敵でした。
この曲がとても好きなのですが、このマリアは澄んだ声がよいのです。
辻雄飛さんの素直なテノールは守山さんの強めに澄んだ声とフィットしていました。
コーラスはジャポ時と同じ、森下薫さんと立花梨奈さん。
 
ユダの自殺、思いきり転げてくださったさん、この時間にかける気迫を感じました。
渦の後ろに広がる砂漠に揺らめく影の照明。
ここでの覚悟と狂気はどんどん回を重ねるごとに濃くなっていくので、とても楽しみ。
 
山田さんピラトの鞭打ち時の躍動感溢れるカウントも、ジャポ時に引き続いて堪能。
森健心さんもジャポで鞭打ち兵士、ひときわこなれたその鞭さばきとともに、狂気丸出しの眼に鳥肌です。
いや、凄かった、凄かった、このシークエンス。
 
アンサンブルさんも魅力的。
さん、木谷さん、田口さん、桧山さん、櫻木さんと、揃えてきた感ある兵士達に釘付けだったし、武智さん、安斎さん、松尾さん、佐橋さん、追ってしまえる民ばかりで目が足りなかったです。
薄汚れてても隠しきれない武藤さんのハンサムとくるくる変わる表情。
フレッシュ民は寺内さんでした。
 
スーパースター♪さんの真骨頂だと思ってますが、上手端の席だったので、ユダ堪能席でした。
めちゃくちゃめちゃくちゃかっこよかった!
ボーカルのボリューム、ありがとうございます!
ソウルガールズは坂井菜穂さん、 光井さやさん、 小野実咲季さん、逆に遠くて横からしか見えなかったけど、やっぱりソウルガールズはエルサレムの衣装がいい。
 
の十字架は立てるところからドキドキしますよね。
今にも倒れてきそうなくらい重厚、なおかつ手足打ち付けの段取りや何か、本当に慎重を期すわけですが、兵士役のアンサンブルさんたちも毎期変わるわけで、老婆心ながら。
立ってしまえば、後は神永さんの独壇場。
圧倒的な神秘性。
固唾をのむ観客。
 
ここでマリアが立ち上がる、その後ろ姿越しに見えるあの姿、心に留まるシルエット。
消える光、ジーザスの残像が残るように設計されているという照明。
ああ、終わってしまった。
 
フィナーレカテコは、初見の方の度肝を抜く賑わいと演出。
ジーザスを囲んでの一糸乱れぬ円形。
解き放たれたように手拍子で盛り上がるキャストと観客。
これもまたエルサレムの愉しみのひとつ。
 
何度目かのカテコを経て、アナウンス流れてもやまない拍手に応えて、神永さんのソロカテコ、疲れもあったと思うけれど、
奥ゆかしく遠慮がちに、普段の神永さんを滲ませながらのご挨拶に、一層愛が深まったのでした。
 
素晴らしきかな、劇団四季の
ジーザス・クライスト=スーパースター エルサレム・バージョン
 
今こそ、全世界のJCSファンに見てほしい!