今年1月、東京都江戸川区で小学一年男子児童が、
両親から暴行を受けた後に死亡する等、
児童虐待事件が全国で相次いでいるが、
一般社団法人『日本小児歯科学会(会員約4,400人)』は
小児歯科医師に虐待への対応や意識に関する調査を行う方針を決めた。
児童虐待問題で、歯科医師の意識調査が全国規模で行われるのは初。
調査は、同学会が資格認定する小児歯科の専門医約1,000人が対象。
6月から調査票を配布し、本年度中に分析結果をまとめる予定。
調査票では、歯科医師の通告義務や通告先等虐待問題への関心を問う他、
虐待を疑う事例や児童相談所等への相談・通告の有無、
虐待を疑っても通告しなかった経験や理由、
歯科健診時にネグレクト(育児放棄)等の虐待に注意しているか等を尋ねる。
同学会は虐待防止対応のガイドラインを作成しており、
調査結果次第で、ガイドラインや虐待の疑いを判定する
診断用アセスメントシートを見直し、研修会にも役立てる。
歯科医師は、乳幼児歯科健診や学校歯科健診等を通じて
虐待を見つけ易い立場にある。
東京都等の調査では、虐待を受けた6歳未満の子供の虫歯数が
平均の約3倍に上り、治療を受けさせないネグレクトとの関連性が指摘されている。
江戸川区の事件では、歯科医師が男児の様子から虐待を疑って通告した。
だが、親とのトラブルを恐れて相談や通告を躊躇う事例も少なくないと言う。