個別指導に選定されて、実施通知を受け取ると、準備の時間は一か月しかありません。
新規指導ですと、開業時からおよそ一年後の指導の実施が予定されます。
また、高点数による集団的個別指導でも二年前の集団的個別指導の集団指導を受けたことが重要なサインになります。
ただし、私たちが診療内容にかかわる個別指導と呼んでいる個別指導の場合、こちらはいつ実施されるかは全く分かりません。
突然に実施通知が来る印象です。
そんな時に不安になり、困惑したり、憤ったりするわけです。
その大きな原因は、個別指導のことを知らないことにあります。
それともう一つは、個別指導からすぐに監査に移行して、さらに保険医療機関の指定取り消し、保険医の登録取り消し処分を受けるのではないかということに不安です。
実際には、取り消し処分を受けるのは、年間に全国で数十件しかありません。ごくわずかでしかありません。
そこに至るには、必ず一定基準以上の明確な不正請求があるわけです。
逆に言えば、明確な不正請求がなければ、監査になりませんし、さらに取り消し処分など受けることはありません。
そう考えると、個別指導を受けることは大きなストレスですが、心配の度合いは少し減ると思うのです。
たったこれだけの情報、それも公開されている情報を知るだけでも、個別指導に対する不安を減らすことができます。
個別指導の対策と準備を知れば、さらに個別指導の一部は回避することもできます。
また、日ごろからどんな準備をしておけば良いのかを知れば、選定通知が突然に来ても、決して慌てることもありません。
個別指導に耐えうるカルテの書き方を知っていれば、日ごろからカルテを整備できるわけです。
情報は、知っているか、知らないかだけの差で、大きな影響がお有ります。
その情報を持たずに、個別指導を受けることになれば慌てるのは当然のことです。