芳村思風一語一会 vol.5573 
27 人間らしく生きるとはどういうことか
~人間らしいとはどういうことか


理性的な人間をめざすのではなく、
人間らしい人間になることをめざすこと。
人間らしい人間とは、短所も欠点もある感情表現が豊かな人間のこと。   
         
学校では、「短所は、なくしましょう」
「偏見はなくしましょう」
と教えられてきた。

禅の世界では、無我・無欲をめざして修行している。
短所をなくそうとし、短所のない完璧な人間になることをめざしてきた。
         
神は、完璧。
神には短所も欠点もない
完璧主義や、なんでも完璧にこなすことをめざすことは、
神になろうとするのと同じ。
神は、人ではない。

完璧をめざすことは、
人でないものをめざすから「人でなし」
になることをめざしていることになる。
         
理性で考えると長所は良いけど、短所はダメとなる。
人間は不完全。
短所も欠点もなくならない。
どんなに優秀な人間でも「長所半分・短所半分」。
長所ばかりの人はいない。
反対に短所ばかりの人もいない。
         
短所はなくさなくてももいい。
自分には短所があることを認める。
できるだけ出さないように努力するだけでいい。
なくそうとすればするほど、ストレスになるから。
         
また感情を表に出すことは、
人間性が低いとか、精神年齢が低いとされることがあった。
喜怒哀楽を出さない人は、冷静で感情的にならない
理性的な人と評価されてきた。
         
子どもの頃から理性で感情を抑え込み、
コントロールしていると、
大人になっても自分の感情をうまく表現できず
ストレスになってしう。
         
喜怒哀楽や感情を表にだすことは悪いことではない。
短所も偏見もなくさなくてもいい。
人間は完璧に離れないから、短所も欠点があってもいい。
喜怒哀楽の感情表現も素直に出せる人が人間らしい人間。   


やさしい笑顔と光がすべての方に届きますように・・