芳村思風一語一会 vol.2805
☆☆☆☆☆
感性論哲学「人格論」
☆☆☆☆☆
人間は人格を持って生まれてくるのではない。
生まれたときは、動物学上の分類における人類にすぎない。
人間は生まれた後に努力して人間としての格を獲得して人間になるのである。
それでは人格とは何か。人格の柱は理性ではない。
頭の良い人間が人格者であるとは限らないからである。
理性は作為的であり、技術の能力である。人格は技術ではない。
人格の柱は、人間の存在論的本質である感性である。
人格となった人間性は作為的ではなく、内から自然に現れ出て、感性的に表現されるものである。

人間におけるすべての活動は、精神的活動も肉体的活動も、
そのすべてが、感性の中に知らず知らずの内に経験という形で記憶として積み重ねられ、蓄積されて、
その総体が人格の実質を自然に形成していくのである。
理性は嘘をつくことができるが、感性は嘘をつくことができない。
感性の活動は本心であり、正直である。

人格は、理性の技術的働きを手段として、
感性の活動を人間的であると思われる方向へ働くように鍛え導くことによって獲得されるのである。
それが修行とか、修養とか修業と言われる。
だから「人間に成る」というとき、何が人間以前の段階から、
人間の段階へと変化するかと言えば、それは感性の中に蓄積される感性的実質である。
理性は、合理的にしか働くことのできない作用的存在であって、その本質は変化しない。
人間の本質である感性が、動物的で自然的な段階から、人間的なものへと、
その内実と感じ方を変化させるから、
人間は人間としての格を獲得して、人格を持った人間と成ることができるのである。

人間教育の理念は、理性の発達ではなく、感性の人間化に置かなければならない。
理性的な知識や技術の量だけではなく、理性の思索的活動を通して得られる自覚の質が、
感性の感じ方を高め、感性を人間的なものへと成長させるのである。




やさしい笑顔と光がすべての方に届きますように・・・


■感性論哲学をより多くの人に広げ、
感性論哲学を知ることでより幸せな人生をおくるきっかけになればと願っています
思風会は、感性論哲学を広げるための活動をしています。



「芳村思風 語録」
(@1,000)



「原理原則集」
(@1,000円)



●芳村思風先生の勉強会
・2月4日(土)東京思風塾
13:00~19:00 品川
参加費:15,000円

・2月11日(土)等々力
13:00~18:00
ゲスト講師として参加
参加費:3,000円

・2月12日(日)大阪1day
14:30~16:30
参加費:4,000円

・2月15日(水)名古屋思風塾
18:00~20:00 wincあいち
参加費:2,000円

・2月22日(水)大阪思風塾
18:30~20:30 心斎橋3'tecafe
参加費:5,000円

※お問合せは・・・
思風庵哲学研究所