
☆☆☆☆☆
人間の格
☆☆☆☆☆
本物の人間になるためには、人格について考えなければいけません。
人格とは理性ではありません。
頭の良い人間が、人格者とは限らないからです。
「人間の格」とは、「人間であるために必要な要件」です。
「人間の格」には、「性格」と「人格」の2つの「格」があります。
「性格」は生まれつきのもので、変える必要はありません。
相手によって、いい性格と言われたり、いやな性格と感じられたり、相対的なものです。
不自然に変えようとするとストレスになり、うつなどの原因にもなってしまいます。
「長所を伸ばせば、短所は味に変わる」、「短所をなくそうとせず、長所を伸ばす」、
「不完全な人間なのだから、短所があるのは当たり前。短所があるのは人間の証拠」。
短所があることを自覚し、できるだけ出てこないように努力することが大切です。
どんな性格でも能力と人格を磨くことで、個性として魅力を持ち始めます。
「人格」には、3つの視点があります。
「人格の高さ」・「人格の深さ」・「人格の大きさ(広さ)」という、この3つです。
人格は、赤ちゃんや子どもには備わっていません。
「この赤ちゃんは、人格が高い」とか「深いですね」とは言いません。
生まれた後に、努力して育てていくもの、磨き上げていくものです。
「人格の高さ」は、知識や技術や教養の量があると同時に謙虚さが必要です。
プロとしての自信や志があることも、人格の高さを作るポイントです。
どんなに素晴しい技術を持っていても傲慢な人には、人格の高さは感じることがありません。
「人格の深さ」は、考え方や内面的なもので、量ではなく質的なもので、
意味や価値を感じる厚みです。
乗り越えてきた問題や苦労や悩みが深さを作ります。
「人格の大きさ」は、器・度量・包容力という言葉で考えます。
器の大きな人とはどんな人か、度量の大きな人とは、包容力の大きさとはなにか。
人格は、どのようにして育て、鍛え、磨けばいいのでしょうか。
「自らに問い、対立を乗り越えていく」「問題を乗り越えていく」こと。
自らに何を問うか。「人格を育て、鍛え、磨く問い」は、「哲学の問い」と言われる
4つの問い、「現実への問い」「全体への問い」「本質への問い」「理念への問い」です。
日々の生活や仕事そのものが現実です。現実の中で、いろいろな問題が次々と出てきたとき、
「どうして、こうなるのか?」と思うことがあります。これが「現実への問い」なのです。
この現実への問いをキッカケとして、「こんなことは私だけ?他の人はどうなんだろう?」
とより広く考える「全体への問い」に発展します。
さらに「そもそも、これはどういうことなのか?」というような問いがでてきます。
これが「本質への問い」です。
「これは、どうあるべきなのか?」「どうならなければいけないか」となったとき、
「理念への問い」となります。
次に、「対立」を乗り越えること。特に「感情的対立」を乗り越えていくことがポイントです。
相手を「誤解なく正しく理解するように聴くこと、接すること」、
自分のことを「誤解されることなく正しく理解してもらえるように伝えること。
「対立とは、学ぶべき何かを持っている人を教えてくれている状態」です。
自らの成長を手伝ってくれる人として、相手に対して気づかい・心づかいで接することです。
対立する相手の意見のいいところを学び、取り入れ、自分の意見を成長させる。
ここに、器の大きさや包容力の大きさがでてきます。
こうして、「人格」を育て、鍛え、磨いていくことで、
「人格」は「高く・深く・大きく」なっていきます。
『芳村思風 風のことば集』より
やさしい笑顔と光がすべての方に届きますように・・・
今年から個人会員対象の「思風会」も発足しました。(年会費2,000円)
今月10月27日(日)には、東京京王プラザホテルで、
第1回目の「思風会 全国大会」も予定しています。
思風会の会員・全国大会の詳細は、ホームページでご覧ください
●芳村思風先生の勉強会
・10月16日(水)名古屋思風塾
18:00~20:00 WINCあいち
参加費:2,000円
・10月19~20日 後継者育成講座
名古屋
※思風先生が主催の講座です
1回だけの参加も歓迎です
<思風会全国大会>
10月27日(日) 東京京王プラザホテル
11:00~ 講演
16:30~ 懇親会
参加費:10,000円
対象:思風会 会員
当日入会も可です
※お問い合わせは
思風庵哲学研究所