芳村思風先生の一語一絵のブログ-motto

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人間の格
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人間は、人格を生まれてくるのではない。
生まれた後に努力して人間としての格を獲得して人間になる。
「人間の格」には、「性格」と「人格」の2つの「格」がある。

「性格」は生まれつきのもので、変える必要はありません。
相手によって、いい性格と言われたり、いやな性格と感じられたり、相対的なものです。
不自然に変えようとするとストレスになり、うつなどの原因にもなってしまいます。
短所があることを自覚し、できるだけ出てこないように努力することが大切です。
どんな性格でも能力と人格を磨くことで、個性として魅力を持ち始めます。


「人格」とは、何か。
人格の柱は、理性ではない。頭がいい人間が人格者であるとは限らないからです。
人格は、技術ではありません。
人格となった人間性は、内から自然に現われでて、感性的に表現されるものです。

人間教育の理念は、理性の発達ではなく、感性の人間化におかなければいけません。
人材教育ではなく、人物教育が必要なのです。

西洋には、人格という概念はありません。
能力を追求することはありますが、人格を成長させるということはありません。
「格」という言葉は、これから「東洋の時代になる」ための大きなキーワードです。

「人格」には、3つの視点があります。
「人格の高さ」・「人格の深さ」・「人格の大きさ(広さ)」という、この3つです。

人格は、赤ちゃんや子どもには備わっていません。「この赤ちゃんは、人格が高い」とか「深いですね」とは言いません。
生まれた後に、努力して育てていくもの、磨き上げていくものです。

「人格の高さ」は、知識や技術や教養の量があると同時に謙虚さが必要です。
プロとしての自信や志があることも、人格の高さを作るポイントです。
どんなに素晴しい技術を持っていても傲慢な人には、人格の高さは感じることがありません。

「人格の深さ」は、考え方や内面的なもので、量ではなく質的なもので、意味や価値を感じる厚みです。
乗り越えてきた問題や苦労や悩みが深さを作ります。

「人格の大きさ」は、器・度量・包容力という言葉で考えます。
器の大きな人とはどんな人か、度量の大きな人とは、包容力の大きさとはなにか。

人格は、どのようにして育て、鍛え、磨けばいいのでしょうか。
「自らに問い、対立を乗り越えていく」「問題を乗り越えていく」こと。
自らに何を問うか。「人格を育て、鍛え、磨く問い」は、「哲学の問い」と言われる
4つの問い、「現実への問い」「全体への問い」「本質への問い」「理念への問い」です。

日々の生活や仕事そのものが現実です。現実の中で、いろいろな問題が次々と出てきたとき、「どうして、こうなるのか?」と思うことがあります。これが「現実への問い」なのです。

この現実への問いをキッカケとして、「こんなことは私だけ?他の人はどうなんだろう?」とより広く考える「全体への問い」に発展します。

さらに「そもそも、これはどういうことなのか?」というような問いがでてきます。
これが「本質への問い」です。
「これは、どうあるべきなのか?」「どうならなければいけないか」となったとき、「理念への問い」となります。

次に、「対立」を乗り越えること。特に「感情的対立」を乗り越えていくことがポイントです。
相手を「誤解なく正しく理解するように聴くこと、接すること」、自分のことを「誤解されることなく正しく理解してもらえるように伝えること。
「対立とは、学ぶべき何かを持っている人を教えてくれている状態」です。
自らの成長を手伝ってくれる人として、相手に対して気づかい・心づかいで接することです。
対立する相手の意見のいいところを学び、取り入れ、自分の意見を成長させる。
ここに、器の大きさや包容力の大きさがでてきます。

こうして、「人格」を育て、鍛え、磨いていくことで、「人格」は「高く・深く・大きく」なっていきます。



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