今から約4年前のお話です。
の続きです。
我が家の東隣(仮名:東野さん)は
ほぼ同時期に引っ越してきて、
ご挨拶を交わしてからは、
会えば立ち話をする間柄になりました。
東野さん夫婦に子供はいませんでしたが、
コウにもシュウにも優しくしてくれました。
立ち話をしてる時もよく、
我が家の西側の話が出ました。
『谷さんちの隣、いまだに家建たないですね』
『ですね…建つ気配もないですね』
『良い人だといいですね…この辺みんないい人だし』
今までも何度か、
東野さんは“隣が谷さんでよかった”と
言ってくれて、
私も東野さんには好感を持っていました。
隣人って、建てて住んでみないと
分からないですしね。
でも幸い東野さん以外の近所の人も、
穏やかなご夫婦だったり、
同じくらいの子供がいる家族だったりで、
とても良い環境でした。
ですが転機はある日突然
訪れます。
我が家が完成して引っ越してから
約1年半経ったある土曜日。
我が家は西玄関なので、
玄関ドアを開けると西側の更地が
いつも目に入る立地なのですが、
いつも通り朝、出勤しようと
ドアを開けると…。
地鎮祭やってました。
時刻は朝8時前。
神主さんがシャカシャカ振って、
まさに最中。
私にとってはこれだけでも衝撃でした。
私が住宅メーカーに勤めてるから、
というのもありますが、
うちでは基本的に
地鎮祭をやる日には営業マンが
近隣挨拶に回ります。
我が家が地鎮祭をやった時は
まだ数棟しか建っていませんでしたが、
一応営業マンと一緒に挨拶に回りました。
(その後営業マンは着工前にも挨拶に回っています)
でもそれはうちの会社が厳格だから。
私にとって衝撃でも、
世間一般ではいよいよ建つんだなぁ
くらいしか考えないと思います。
…にしても8時に地鎮祭って早すぎ…
と思いながら外に出ると。
うちの前に車が路駐してあり、
私出れない

エンジンをかければ、
出発するもんだと思って
車をどかしに来てくれるか…?
と思い、エンジンをかけてみたものの。
…。
……。
………。
誰も来ない

見ると神主の他に
小さい子供が2人、
その親らしき夫婦が2人。
営業マンらしき人はいません。
言いに行くのも嫌だな…
と思い、悪い役をおしつけて
申し訳ないと思いながらも、
家の中に戻って夫に相談しました。
『分かった、言ってくるよ』
数分後、戻ってきた夫は。
『今地鎮祭の途中なんですけど、って言われた
』

隣もヤバいけど、うちの夫もヤバい。
すごすご戻ってきたんかい

そもそも他人の家の前に路駐するのも
どうかと思うんですが、
普通言われたらすぐに
どかしに来るんじゃないのか?
それとも土曜に出勤する
私のほうが悪いのか…?
結局遅刻はしないものの、
10分くらい待ってようやく
車をどかしに来て、
私は出勤できました。
せっかく東隣は良い人なのに、
西隣はヤバイかも…
これが西隣の西野さん(仮名)
との最初の出会いでした。
…続きます。