の続きです。
1年生の宿泊学習から、1ヶ月。
立て続けに今度は
支援級での宿泊学習
がありました。
1泊2日ですが、行先は都内。
私達の住んでるところからだと、
2時間はかかります。
冬樹くんはてんかん持ちなので、
『何かあった時駆け付けられる距離じゃない』
と、今回は不参加でした。
メンバーは支援級のみだし、
送り出す側としては1年の宿泊学習より
心は軽かったのですが、
この支援級の宿泊学習で、
伊藤先生とコウの関係に
大きな変化が出ることになります。
宿泊学習の工程の中で
水族館に行くことになっていて、
買い物学習の意味も込めて
家族にお土産を買う
という事になっていました。
去年の修学旅行では、
弟と自分へは買ってきたものの、
両親の私達へは無し。
…いやね、
物が欲しいわけじゃないですよ
ただ…
忘れられてたのかなー?って…
寂しいですよね
未だ息子からお土産をもらった事が無い私。
実はこっそり、
“今回こそは、お土産あるか?!”
と期待して送り出しました。
コウへは1万円を持たせてあります。
そして翌日。
学校へ迎えに行くと、
コウはなぜかしゃがんで俯いていました。
伊藤先生はそれをなぜか
苦笑しながら見ています。
えっと…何があったんですか?
『あのー谷さん…申し訳ないのですが…
財布に1万円そのまま残ってます』
ここで“え?!お土産は?!!”
みたいに聞いたら、
めちゃくちゃお土産欲しい人
みたいに見えるので、
返す言葉にすごく困りました
『あのー…何か問題ありましたでしょうか…?』
コウは何やら蚊の鳴くような声で、
『うぅぅ…ナンヨウハギが…』
と言っていました。
ん?ナンヨウハギ?!
もう何が何だか分かりません。
そこに川崎先生が来て、
『いやー…実はね…僕らも悪いんだけどね…』
と言って説明を始めました。
コウに一体何があったのか…?
続きます。