【谷家の自己紹介

星コウ:心優しい自閉症の支援級中1

(知的障害あり)

星シュウ:負けず嫌いの通常級小1

(軽度発達遅延)

星私:毎日ぐったりの営業職ワーママ(39)

星夫:かつて問題だらけだった世帯主(51)

 

不定期ですが日常を更新しています。

読んでいただけたら嬉しいです照れ

 

 

  

 

 

 

の続きです。 

 

 

学年主任の川崎先生と一緒に現れた、

 

コウの中学初の担任の先生。

 

 

それは若くて長身のイケメン

 

の先生でした。

 

 

 

『あの…よろしくお願いします、伊藤です』

 

 

伊藤先生と名乗った彼は、

 

挨拶もどこかぎこちない感じ。

 

 

でも暗闇でも分かるくらいの

 

イケメンのオーラを放っていました滝汗

 

 

顔は本当に、

 

片寄涼太くんそっくりです泣き笑い

 

 

その伊藤先生を見てコウはというと…

 

 

 

 

 

 

逃走無気力

 

 

『やだー!』

 

と叫びながら家の回りをぐるぐる走り、

 

私は呆れと怒りが出てきました。

 

 

 

多動で人見知りだったコウは、

 

確かにこうやって初対面の場面とかは

 

緊張して逃げたり、

 

大声を出して走り回ることがありました。

 

 

 

でもそれ、だいぶ前ですチーン

 

 

小学校入りたてくらいの話ですよ?

 

 

 

暗い中で家の周りを

 

マラソンのように走るので、

 

時折ゴン!

 

エアコンの室外機やガスボンベに

 

ぶつかる音がします。

 

 

川崎先生は

 

『おっ?コウくんもうすっかり元気だなー照れ

 

と笑って見ていましたが、

 

伊藤先生はコウの様子に驚いたようで、

 

固まっていました。

 

 

私は川崎先生に、

 

『コロナで部屋に籠ってから、落ち着きが無くなってしまって…ショボーン

 

と正直に話しました。

 

 

川崎先生は、

 

『そりゃ仕方ないよねぇにっこり

熱は下がったのに部屋にいろって、子供にはしんどいもんねぇにっこり

 

と穏やかに言ってくれましたが、

 

私は…。

 

 

 

夜の住宅地に響くコウの声。

 

住宅設備にぶつかる音。

 

伊藤先生の表情。

 

 

 

 

うんざりしました。

 

 

自分の体調が本調子じゃない、

 

というのもあったかもしれませんが、

 

もう本当にこの場から

 

消えてしまいたい、と思いました。

 

 

 

…とここで、伊藤先生が

 

思いもよらない行動に出ました。

 

 

 

慣性で何周もぐるぐる走っていたコウを、

 

自分の前を通過するタイミングで

 

コウの前に立ちはだかったんです。

 

 

 

『コウくん、コウくん!ちょっとストップ!!

こっち見て?僕、伊藤です真顔

 

 

高身長の伊藤先生に

 

抱きしめられるようにして

 

ようやく止まったコウ。

 

 

そして、次の瞬間。

 

 

 

 

『ひぃぃ!!』

 

 

 

 

 

いきなり私の元へ来て、

 

私に抱きついてきました。

 

 

コウさ…あんたまじで

 

何やってんの真顔

 

 

4人それぞれが違う表情をしたこの状況から

 

早く逃げたくて仕方ありませんでした。

 

 

 

…続きます。