の続きです。
どういう経緯で水泳の授業中に
シュウが溺れることになったのか、
シュウだけからの聞き取りでは
はっきりしないまま、
翌日も登校。
私の姿を見るなり、
杉田先生は昇降口へ走ってきました。
『谷さん、昨日はすみませんでしたー』
目だけは申し訳なさそうに、
でも口調は笑っていました。
それには構わず、私は無表情で言いました。
『どういう経緯でシュウが溺れたのか、説明してもらえますか?』
すると杉田先生、
『いや、ですから溺れたわけではなくてー…』
もういいっつーの!!
『シュウはプールの水を飲んだって言ってましたよ?
鼻にも入ったって言ってましたよ?
溺れてますよね?!』
何人かの児童が振り返ってこちらを見るほど
少し声を荒げてしまいました。
周りの目を気にしたのか、
ようやく杉田先生は当時の状況を
話し始めました。
台の上に乗っていて…というのは
シュウの説明と一緒でした。
本来のプールの水深は110㎝。
この時杉田先生は1人1人を抱っこして
プールの底に触れるギリギリの所まで下ろし、
プールはどれだけ深くて危険か
という事を教えていたそうです。
『でもシュウくんの身長だと、抱っこしても足がつくところまでいかなくてー…』
笑いながら言われたことには
腹が立ちましたが、
確かにその通り。
110㎝の水深のプールに
108㎝のシュウを入れても、
足がつくわけがありません。
『たぶんシュウくん、どこが底なのか気になったんだと思うんですよねー』
シュウは片足を出して底を探ったそうです。
そこに遊んでいた後ろの子から押される形で
台から落ちてしまった…との事。
『“絶対動いたらダメだよ”って、私言ってたんですよ?
でもシュウくんも後ろで遊んでた子も、動いちゃったんですよねー』
はぁ…。
確かに、シュウも悪い。
両足で立ってたら仮に押されても、
落ちずに自分の体を
支えられてたかもしれない。
台から落ちて溺れてしまったのは、
シュウが不安定な体勢だったから、
というのも分かる。
でも…。
私は声掛けしたのに子供達が勝手にやった
みたいな言い方をされ、ムカついてきました。
相手は小1ですよ?
危険予知というか、
子供達にこう言ってもダメだろうな、
という予測は立てないのか?
ましてや一歩間違えれば命の危険もある
水泳の授業なのに。
溺れたわけじゃない
私は悪くない
という言い分をあくまでも通す
杉田先生に腹が立った私は、
“ある事”を言ってしまいました。
…続きます。
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