(保育園年中4歳頃の話)
幼い頃は
かなりの人見知りだった私
知らない人はもちろん
知ってる人とも
あまり話せないような子だった
そんな私だから
夜の酒屋へのお使いは
イヤで仕方なかった
小さな店内で
お酒を飲み交わすおじさん客達も
店主のおじさんも怖く感じて怯えた
あんな人見知りで大人しい私が
頑張ってよく行ってたもんだと
今でも思う
そのせいか店内の様子は
割としっかり思い出せる
そんなイヤなお使いを
少しでも楽しくしようと
自分なりに考えたんだろう
小さな遊びをはじめた
家の玄関を出ると
砂地?土?の駐車場があり
そこを歩き
道路に出るのだけど
私は真っ暗な中
その駐車場の土を掘り
お使い代として預かったお金を埋めたのだ
(絶対無くさない
大丈夫!
だってほんの一瞬だもの)
そんな気持ちで
2、3歩歩いて![]()
急いで戻って穴を掘り起こし
(あったーーー
)
宝探し気分
そんな事をして
楽しんでから
土の中から無事掘り返したお金をにぎりしめ
酒屋へ向かう様になっていた
だけど、そのうちに
段々と歩数が増え
5歩、6歩と埋めた場所から
離れてスリルを
楽しみだした(笑)
そんなある日
ついに
お金が見つからなくなってしまった![]()
そこらへん掘りまくって
必死に探した
でも無いーー![]()
仕方なく手ぶらで
ビクビクで家に戻る…![]()
もちろん怒られた
ここで反省しろ。と
勝手口のある
自転車置き場の様な狭いスペースに
閉め出された
「お母さん、ごめんなさい
」
「お母さん、ごめんなさい
」
しばらくそう叫びながら泣いたら記憶がある
この時は母は
割とすぐ家に入れてくれた気がする
叫んでいたから
体裁が悪かったのかな……
玄関ではなく
勝手口の方に閉め出したのも
体裁のせいか…とか
今となっては
そんな事を思ってしまう私だ…
この頃の私はまだ
声を上げて泣いていたのだろう…
だんだんと、
泣き声を出さずに黙って泣く様になる
謝ることも出来ず
言い訳も出来ず
ただただ黙って
声を殺して泣く
そんな子供に仕上がっていく
酒屋の話続く〜