私が覚えている限りで
たぶんこれが
1番古い記憶
私が保育園年中の
4〜5歳の頃だと思う
夜、母にお使いを頼まれた
時間は分からない
真っ暗だったのは覚えている
近所の酒屋で
お酒を買ってきて欲しいと…
片側二車線の
割と大きな交差点を越えたところに
酒屋があった
歩いて3〜5分ほどの距離
保育園年中の子供にとって
暗い夜道に5分の道のりは
かなり遠い
自分が親になって思う
自分なら絶対行かせない
あの頃と今とじゃ
時代が違うかもしれないが
それを抜きにしたって
心配でとてもじゃないけど
行かせられない
自分で行くのは
体裁が悪いので
私に行かせようとしていたのだと
後に分かる
あの頃はコンビニもない時代
酒屋でしか買えなかったのかな?
もちろん私は行きたくない
イヤだとグズったと思う
でも、怒られたんだろう
しぶしぶ酒屋に向かった記憶がある
暗くて
怖くて
走った記憶…
交差点まで走ると
信号もあり
車も通っていて
明るくてホッとして歩いた
無事酒屋に着いた
けど…
ガラス扉の向こうを
恐る恐るそーっと覗くと
イートインスペースで
おじさん達が数人
ワイワイと飲み食いしてるのが見えた
扉を開けようと
何度も中を覗いたけど
4〜5才の人見知りの子供には
とてもじゃないけど
その扉を開ける勇気は
湧いてこなかった
そのまま家に引き返す
足取りは重い…
怒られるだろうな…![]()
どうしよう…![]()
でも、たぶん
頑張って行ったから
お母さん許してくれる![]()
そう私は思っていた
家に着いたら
案の定怒られた
そして、
まさかの
もう一度行ってきてと…
今度こそ買ってきてと…頼まれた
泣きながら
酒屋に向かった
……………
この日のこの後の記憶は無い
たぶん買えたのだろう…
この後も何度か
母に頼まれ
その酒屋に夜のお使いに行った
そして、
酒屋のおじさん達と顔見知りになる
〜酒屋の話続く〜