始まりました | 膵臓癌と闘うおはぎときなこのブログ  絶対3%に入ってやる!

膵臓癌と闘うおはぎときなこのブログ  絶対3%に入ってやる!

39歳で膵臓癌と告知されたおはぎとその親友きなこのブログです。
2人とも看護師ですが、おはぎは患者さんの立場になり、きなこはその家族のような立場になりたくさんのことを学びながら日々格闘しております。
きまぐれ闘病記ですがお気軽にご覧下さい。

こんにちはウシシ
お久しぶりです。きなこですちゅー

色々な思いがあり、しばらくブログを書くことが出来ませんでした...
おはぎが書けるようになったら書いてくれればいいと言ってくれていたので、しばらく心の休養をさせてもらいました。

今日、4コース目のフォルフィリ療法が始まったのをきっかけにま、おはぎが書けないときや、家族としての想いを綴っていこうと思います。

おはぎの復活までしばらくお待ち下さい。

今日は、今後卵巣摘出の手術を前に3週間くらい休薬期間があれば問題ないと婦人科の医師から言われたので、もう一度抗がん剤投与することになりました。
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まだ抗がん剤ではなく前投与のアロキシとデキサートを点滴中の写真です。抗がん剤のレジメンは決められた時間に確実に投与しないと薬剤の効果がなくなってしまう事があるので、的確に投与できるように輸液ポンプを使用します。
今日はカンプト(イリノテカン)を投与中に吐気が少しずつ出始めていたようです。
帰りの車の中ではエチケット袋を片手に吐気と闘っていました。既に水分も取れず...話すのもやっとな感じでしたが、お母さんには電話できていました。
帰ったら直ぐにベットへ入り寝ています。
「寒い」「暑い」「いらない」だけは言いますがそれ以外は何も言葉を発する事なく眉間にシワを寄せて目を閉じています。
そろそろ点滴を繋ごうか迷っています。
最近卵巣の圧迫に影響なのか便秘がちです。
便秘によって抗がん剤が腸に留まってしまうと腸閉塞を起こしかねないので、下痢をしない程度に排便のコントロールを始めないといけません。
薬を飲むときのお水にシンラック(水薬の量を調整出来る緩下剤)を数滴入れていこうか悩み中。お腹が痛くなるのが可哀想だけど、便秘になるのはもっと怖いから...
吐気はイメンドに頼るしかない。
あとは身の置き場のない倦怠感に襲われたらオキノームを飲ませて乗り切ろうと思います。
今日は眠れるといいけど...

今回の抗がん剤治療を終えたら、しばらく手術のために休薬に入ると思います。そこで今日化療室の看護師さんのKさんにどうしても逢いたくて姿を探したけれどどこにもいなくて...「逢いたかったね」と話していました。
Kさんはがん専門看護師になるために働きながら大学院へ通い休みや夏休みを全て研究に時間を使って過ごしているんです。
毎回私たちの姿を見かけると必ずベットサイドへ来て30分以上色々な話を聞いてくださり、アドバイスをいっぱいくれるんです。目標を持って頑張っているKさんが私たちは大好きで、笑顔を見るとホッと出来るんです。
残念がっていると、点滴も終わる頃に「こんにちは」と声をかけてくれた人がいて、ぼーっとしていた私たちが声の方向を見るとKさんが立っていました。
今日は午後出勤だったようで3人で「逢えた!!」と大喜び。手術の事はこのブログで知っていて、もともと手術室で働いていたのでまた色々な事を教えてくださいました。私たちのQOLを考えたこの選択は誰もが支持してくれていると。卵巣内に粘液のようなものが溜まっていて血管を通って抗がん剤が流れていくので血管のない嚢胞には抗がん剤の効果がなくてどんどん大きくなると思うと言われて納得。
きっとこのまま続けていても膵臓には効果があっても卵巣の縮小は望めないからこの選択は間違ってないと思うよと言ってくれて力をもらいました。
10月から本格的に大学院へ通うために1年半休職される事を聞き、淋しかったけれどおはぎが「1年半後にまた逢いましょうね。私もそれまで生きてるから」と。
Kさんは「生きててくださいね。お見舞い行きます。逢いに行きます」と。
涙もろい私は笑ってたけど泣くのを我慢するのでいっぱいでした。その割にはベラベラ喋ったけど笑い泣き
辛い治療だけど今日は心に暖かいものを注がれてパワーをもらいました。
Kさん、専門看護師になって活躍される姿おはぎとニヤつきながら覗きに行ける日を楽しみに頑張りますね。
ありがとうございました。勉強に研究頑張ってねぶちゅー

あと一つ今日書きたい事。
主治医の苦悩を垣間見た事。
今回自分たちの想いを話した日実は私診察室で大泣きしたんです。「先生なんで卵巣ばっかりこうやっておはぎを苦しめるんですか?」から始まり、「どうにかして欲しい。このままこの卵巣がある限りおはぎは苦しい。腸は確実に圧迫されていけばイレウス(腸閉塞)になるだろうし、静脈を圧迫すれば血流障害もあり、足は浮腫で歩けなくなって行くだろうし、苦しくて食事も取れなくなる。抗がん剤が効果ないと判断されたとき、ずっとベットの上で過ごさせるのだけは絶対に嫌です。今まで頑張ってきたのに...おはぎらしく生活させたい。私はもっともっと一緒に行きたいところがあります。連れて行ってあげたいところもあります。後悔したくない。今なら体力もあるし、腫瘍マーカーも正常値だし、腹水ないから何か出来るんじゃないかって思うんです。」とタオル片手に一人で大泣き。
先生も目を背ける事なく私たちをしっかり見て聞いてくださり緩和ケア認定看護師のNさんも頷きながら聞いてくれて...おはぎは私があまりにも泣くから笑ってたけどポーン
先生は「充分気持ちはわかったよ。苦しいよね。卵巣が取れれば今よりも確実に楽になるよね。婦人科の専門の先生にも力を借りて僕も最大限協力してNさんもいるからチームとして頑張ろう」と言ってくださいました。その言葉の裏には、以前おはぎと同じような経過を辿った患者さんがいたようで、その方の卵巣もどうにかしてあげたいとずっと悩まれていたようです。ただおはぎと違ったのは膵臓もガンが大きくなってしまっていたのと、体力もないという事で手術の選択は絶対に出来る状況ではなかったそうです。どうにかしてあげたいと思っていて、穿刺してもドレナージ(嚢胞に溜まった膿を体外に出す事)も粘稠度が高すぎて上手く出来ず...
あの時どうしていたらよかったのかと今でも考えて苦しんでいる事を知りました。
医師も1人の人間です。外来では短い時間で確実な判断が求められる場面もあり苦しい決断をしなければいけない事や限界もあります。命を預かる重圧は計り知れないものである事を考えさせられました。
医師も患者も立場は違うけれど苦しみはお互いに抱えているという事。がん治療は本当にみんなが苦しい。
がん太郎の存在が憎たらしく改めて思いました。

医師と患者の間には一つの壁というか、何か言ってはいけないんじゃないかって思う事ってあると思うんです。私たちもそうです。ずっと卵巣についてはもう言ったらいけないと思ってきました。伝えるの本当に怖かったんです。
でも壁をぶち破る勇気はお互いに必要だと思います。
今は患者が医師を選ぶ時代と言われていて、セカンドオピニオンされたり納得されるまで他の病院を渡り歩かれる方もいるけれど、そこまで行動に移すには凄い力が必要で諦めて(?)妥協してしまう人の方がまだ多いように思います。
医師は神様ではありません。人間と人間同士。
時には自分の想いをしっかり伝える必要はあると思います。言いづらい事でも自分たちの想いや考えを伝えてみるのは大切な事だと思います。考え方が合わない時もあると思います。そこでは妥協はしないで欲しいです。医師を患者が選ぶ時代だからこそ自分の考えを持ち決断する事が求められる...難しいですよね...

結果納得出来る説明がきちんとあれば想いが叶わなくても次に進めるように思います。
私たちも実は話してみて伝わらなければセカンドオピニオンを考えようと決めていたんです。
先生の反応は怖かったけれど、ぶつかってみて改めて先生の苦悩も理解できたし、どんな事がこの先起こっても後悔はしないと決意できました。

締めくくりの言葉が見つからず、何書いてるんだか...
長文ですみません。

医師も患者も人と人です。
一歩踏み出す力。後悔しないように自分らしく生きる選択。沢山の人の力と知恵を借りながらでいい。諦めないで欲しい...










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