あらすじ
結婚相談所でアドバイザーとして働くシングルマザーの亜紀は、仕事で顧客とトラブルを起こして以降、無言電話などの嫌がらせに苦しめられている。亜紀の息子:小太郎が通う小学校でも、クラスメイトの女児が失踪するという事件が起きていた。事件後に休職してしまった担任の替わりを引き継いだ祐介は、クラス委員長の莉世から、クラスの転入生の母親が犯人だという推理を聞かされて戸惑うが、今度はその莉世が何者かに襲われ意識不明の重体となってしまう。特定のクラスの周辺で立て続けに起きる事件の犯人は同一なのか。また、その目的とは。
感想 ★★★★★
「結婚はシーソーなのである。まず初めに自分と相手の体重を見極め、次に腰を下ろし、そして慎重に地面から足を浮かせてみる。ここから微調整を図り、平衡になれば成婚、浮き沈みすれば破談となる。ここでいう微調整とは、身も蓋もないことを言ってしまえば妥協だ。自分の求める理想と目の前の現実との差異にどれだけ目をつぶれるか、それができないようならどんなところへ行こうがなにをしようが結婚など到底できない。」