J.S.バッハが作曲したニ短調のメヌエット BWV Anh.132 を弾くために、グランドハープ用の楽譜を中型ハープ用に修正しました。
バッハ:アンナ・マクダレーナ・バッハの音楽帳
メヌエット ニ短調 BWV Anh.132
J.S.Bach: Das zweiten Notenbuch für Anna Magdalena Bach
Menuett d-moll BWV Anh.132
このニ短調のメヌエットは、曲の途中でヘ長調に転調します。ニ短調とヘ長調は、調号が同じである平行調(Relative Key)であるため、自然な感じの転調となります。高貴さや厳格さを感じさせるニ短調と、暖かさや柔らかさを感じさせるヘ長調が、ひとつの流れの中で自然に交代していく感じが面白いです。
また、この曲の三段目にある4つの小節は、カノン進行と呼ばれる循環コードが使われています。バッハよりも30歳年上の作曲家パッヘルベルのカノン進行を取り入れたのでしょうか…。カノン進行という循環コードは、構成音のスムーズなつながりと、推進力のある機能的なコードのつながりがあり、幾何学的な美しさを感じる部分です。
短い曲ですが、完璧なくらいよく設計されている曲だと思います。