毎日、暑い日が続きますね。
猛暑日が続く最中に、探偵してきましたよ。
このところ、事前に調査員の皆さんを招集して、
5、6人で碁会所に乗り込むパターンが多かったのですが、
今回は日にちがとれず、
初心にかえって(?)、平日の昼間に
シホクニ2人でひっそりと行ってきました。
「最近、東横線沿線に行っていないね~」
ということで、
ネットで見つけた新丸子の碁会所へ。
暑い中、汗だくでたどりついたと思ったら、
看板はあったものの、
店はなくなっていました。
ガーン。
とはいえ、
探偵稼業にこうしたことはつきもの。
出かける前に候補はいくつか準備しています。
というわけで、その足で
「日吉囲碁・将棋センター」へ。
日吉駅の慶応大学とは反対側の商店街の中にあります。
ちょっと古い、
いや、かなり古いビルの地下です。
※「甲南ビル」とあります
※看板を見落とさないでね
ガラス戸から中を見ると・・・・・
う~ん、レトロ~。
女性にはちょっと入りにくいかなあ。
いかにも昔ながらの碁会所ですが、
探偵である私たちは
「こういうのも面白いよね」
と潜入。
二人で打たせてもらうことにしました。
※店の半分を占める小上がり
※テーブル席からはこんな感じ
「囲碁将棋」とありますが、
15面のうち将棋盤は2面だけで、
将棋を指している人はいませんでした。
常連とおぼしき老若男女が7、8人、
静かに打っています。
2人で4局打った後、
席亭さんにお話を伺いました。
席亭は
大坂陽一さん(78)、五段。
この碁会所自体は
営業して30年ほどだそうですが、
大坂さんが席亭になったのは17年前のこと。
先代の席亭が、病気で突然亡くなったために、
常連さんたちで相談して、
大坂さんが引き継ぐことになったそうです。
「儲からないのはわかっていたけれど、
定年で仕事を退職していたし、
囲碁が好きだったのでね」
ご自身は高校生の頃に、
アルバイト先のデパートの人に
囲碁を教わったのが始まり。
ルールは覚えたもののしばらく離れていて、
会社に入ってから囲碁部を作り、
それから強くなっていったそうです。
会社の帰りに主に横浜駅の碁会所に通い、
この日吉囲碁・将棋センターにも。
会社を辞めてからはもっぱらここに通い、
とうとう席亭にまでなった大坂さんは
この碁会所をずっと見てきたわけです。
この碁会所の特筆すべきは、
慶応大学囲碁部の活動場所、
ということでしょう。
慶応大学囲碁部といえば、
現吉原、元の梅沢由香里さんも所属していた名門。
プロになる前の吉原さんも、
この碁会所に何回か来ていたそうです。
高尾紳路九段の奥様も、
この部の出身です。
※囲碁部の機関誌「石の音」。
梅沢由香里さんの紹介記事
慶応囲碁部の活動は水曜と土曜で、
その日は小上がりがいっぱいに。
(シホクニが行ったのは木曜だったので、
残念ながらその光景は見られませんでした)
※「慶応大学囲碁部席」ですから
関東の大学囲碁で強いのは
東大、早稲田、慶応ということですが、
この春の関東リーグで、
慶応は久しぶりに優勝したそうです。
秋のリーグにもう一度優勝すれば、
全国大会へ行けるとあって、
大坂さんはうれしそう。
代々の囲碁部員たちと接し、
誰が強いか、それぞれの棋力もわかるという大坂さん。
「若い人の集まりですからね、
色々ありましたよ」
詳しくは書きませんが、
確かに色々あったようです。
「でも若い人は
碁に取り組む姿勢が一生懸命でいいんですよ」
大坂さんが、部員たちを
ずっと温かく見守ってきたことが伺えます。
ここで打った学生たちが、
卒業して囲碁から離れることもあるでしょう。
ふと思い出して来てみたら、
碁会所は昔と同じたたずまいで、
席亭もやさしく迎えてくれる。
若い頃の情熱を思い出し、
またやる気を出す人もいるかも知れません。
そんな碁会所を心の中に持てるっていいな、
と思ったシホでした。
by シホ
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■日吉囲碁・将棋センター
横浜市港北区日吉本町1-3-18
甲南ビルB1
電話 045-563-9906
営業時間 13時~22時
火曜定休
席料 一般 900円
女性、学生 500円
18時~ 700円