溝の口囲碁センター 棋聖 | 碁会所探偵シホ&クニ

碁会所探偵シホ&クニ

初段を目指すシホ&クニです。
碁会所で打つのが大好きな私たちが,
お世話になっている碁会所、
初めて行ってみた碁会所をご紹介します。

横浜在住のシホクニにとって、

南武線はあまりなじみのない路線。




今回紹介する「溝の口囲碁センター 棋聖」も、

碁友のJさんに教えてもらわなければ

足を運ぶことはなかった碁会所かもしれません。



というわけで、

距離のわりには小旅行気分でやってきたシホクニ。



JR川崎駅から南武線で「武蔵溝ノ口」駅へ。

東急田園都市線は「溝の口」ですが、

こちらは「ノ」がカタカナなんですね。



丸井などがある賑やかな西口ではなく、

南口へ出て、

高津区役所方面に徒歩3分。

1階に「坂戸屋」という酒屋さんの入るビルの3階が

「棋聖」です。





碁会所探偵シホ&クニ

※広い通りからわき道に入る角のビルです




中が見えない扉なので一瞬緊張しますが、

勇気を出してドアを開けると、

第一印象は「明るい~」

そして「結構広いな~」でしょうか。



碁盤は33面。

店はやや変形した作りになっており、

この日は入り口近くに常連さん、

奥のほうではグループの方たちが打っていました。







碁会所探偵シホ&クニ



今回は現地で

碁友のYちゃんと合流。



碁会所のホームページにあった割引券を提示したところ

全員「初回半額」で、

料金は一人300円(!)でした。

(男性は1000円で、初回のみ500円)

お安いですね。



碁会所探偵シホ&クニ

※6時以降は男女ともに500円





席亭の加藤正さんは、

この碁会所の3代目オーナー。


6年前の4月1日に、先代から店を引き継ぎました。






碁会所探偵シホ&クニ

※ちょっぴりシャイな加藤正さん




「正確には、前日に仕事を定年退職して、

その日の午後から、席亭として働き始めたんですよ」

と加藤さん。


なんとそれ以来、


「今計算してみたんですけれど、

2180日間、一日も休んでいませんね」


というから驚きです。


「一日もって、お正月もですか?」


と訊ねると、


「うちは年末年始も休みなしです。

もちろん定休日もありません」



いやいや、

本当に碁がお好きなんですね。



そんな加藤さんが

本格的に囲碁を覚えたのは20歳を過ぎてから。


会社の囲碁部に所属したのがきっかけでした。



ところが、オイルショック以降、

趣味のクラブ活動は

思うように会社の支援を受けられなくなってしまいます。



そのかわりに、

加藤さんは会社帰り

毎日のように碁会所に通うようになります。



地方への転勤を経て

川崎に住むようになると、

休日には様々な碁会所を訪ねて歩くのが趣味になりました。


「山手線の内側にある碁会所は、ほぼ制覇しましたよ」


と、

ちょっと得意げな加藤さん。


すごい!

碁会所探偵を名乗るシホクニもビックリの、

大先輩ではありませんか。


同じ碁会所に通い続ける方が多い中で、

ここまで熱心に

「碁会所巡り」をされている方に

シホクニは初めてお会いしたかもしれません。



もちろん

家から近い「棋聖」は、

加藤さんのホームグラウンドでした。



だからこそ先代から


「引き継いでみないか」と声をかけられたのです。


たくさんの碁会所を見てきて、

店を引き継ぐことが決まったとなれば、

さぞや


「ああしたい、こうしたい」


と、こだわりがあったのでは?

と考えますが、

加藤さんはとくに

店の雰囲気を変えようとは思わなかったといいます。




「いい碁会所というのは

明るくて、初心者や女性にもやさしい。

これに尽きると思うんです。


そういう店にはよいお客さんが集まります。

ここは私が通っている頃から

お客さんの雰囲気がよかったので、

変える必要がなかったんですよ」



たとえば

級位者には教えるけれど

ルールすら分からない初心者はさすがにちょっと…

という碁会所は意外と多いものです。




しかし「棋聖」は、

今日初めて石を持つ人が遊びに来ても、

一から教えるといいます。



加藤さんなりのこだわりを挙げるとすれば、

そこかもしれませんね。



水曜日午後の、初心者~級位者教室、

金曜夕方からの、子供教室。

どちらにも

「初心者に優しい」碁会所のポリシーが

反映されているようです。



いいですね、

こういう碁会所が増えれば、

アマチュア囲碁界も

もっと活性化すると思います!



そして、この碁会所のもう一つの魅力が

加藤さんの奥様、康子さんの存在です。


自然体で、お話しの楽しい康子さんは、

「棋聖」の看板娘(?)


今回も、

加藤さんとともに話をしてくださいました。





碁会所探偵シホ&クニ

※きびきびとした康子さん




気さくな方なのをいいことに


「それにしても、

ご主人が定年後に碁会所をやると聞いて、

反対はされなかったんですか?」


同じ女性同士、気になったことをぶつけてみると、


「反対? う~ん」

と、しばし悩んだ末に、


「考えたことなかったですね~」

とにっこり。


「じゃあ

これだけ休みなく碁会所に出ていらして、

たまには一緒に旅行でもいきたいなあとか思いませんか?」


との質問にも、


「そうねえ、う~ん、

とくに思わないわねえ。

私は適当にお休みもらっているし」

と、またにっこり。


碁は全く打たれない康子さんですが、

最高の理解者なんですね。


このご夫婦の醸し出す

絶妙なコンビネーションが、

「棋聖」の最大の魅力かもしれません。




また、店内には

ユニークなコーナーがあります。


それがこれ。




碁会所探偵シホ&クニ



本の貸し出しをしているのです。


もちろん棋書も多いのですが、

ミステリーの文庫や

「ヒカルの碁」の愛蔵版も全巻揃っていました。



この貸出コーナーは、先代から続いていて、

お客さんが読み終わった本を持ってきてくれるのだそう。


家に持ち帰って、ゆっくり読めるのがいいですね。




さて、この日、

探偵も終わって、シホクニ+Yちゃんが帰ろうとしたときのこと。


常連らしいお客さんがこう話しかけてきました。


「あななたたちは、どこかの大学の囲碁部の方?」


え? え?

まさか現役の大学生と間違えたってことはないでしょうが、

強そうに見えたのでしょうか?



3人で「いえいえ」と全否定…

するしかないですよね。





碁会所探偵シホ&クニ



          by  クニ




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■  溝の口囲碁センター 棋聖


  川崎市高津区下作延2‐9‐9 MSビル3F


    044-855-8273



   年中無休

    12時~21時(金・土 22時まで)



席料 男性 1000円

    女性・学生・子供  600円



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