電車内で死亡
先週金曜日の朝日新聞で、衝撃的な記事を読んだ。今年5月に電車内で男性が死亡したという内容だった。トラブルに巻き込まれたのではない。男性は座席で誰にも気づかれぬまま亡くなっていたというのだ。心筋梗塞だったらしい。
電車は湘南新宿ライン。渋谷、新宿、池袋をなどを通る。宇都宮駅で折り返した後は、上野、東京ラインとして運行していたそうだ。私は湘南新宿ラインに乗ることはないが、都内の主要駅にも停車することから、それなりに混んでいるはずだと思う。
6月、記者が男性と同じ土曜日の朝8時に渋谷駅から乗車し、座席はほとんど埋まっていたと書いているから、亡くなった男性の周りに全く人がいなかったとは考えにくい。男性は乗車から約12時間後に、電車が回送になるため車内を点検にきた駅員によって発見された。男性は渋谷から乗車し、1時間半ほどで到着の栃木県の駅で友人と会う約束をしていたとのことだった。このわずか1時間半の間に急変したのだろうか。
男性は50歳で元気だったようだ。ご家族の心情は察するに余りある。私は、亡くなった友人を思い出した(旧友の死)。全く心臓など悪くなかった彼女も夫が出張中、子供が学校へ行っている間に、心臓に異変が起きて自宅で亡くなってしまった。誰かと一緒だったら助かったかもしれない。
男性も、家を出る前、駅にいる時、友人と会ってからなら、異変が起きた時、すぐに救急車で病院へ運ばれたことだろう。よりによって電車の二人がけの席。それにしても、異変を感じ、苦しくて立ち上がったり、周りに助けを求めることすらできない状態だったのだろうか。
私の心得
私が46歳の時に発作性上室性頻拍を発症した際、大きな関心事だったのが、発作で突然倒れる(意識がなくなる)ことがあるかどうかだった。その当時の医師は、あり得ると言った。私は外出先で意識を失うようなことが起きるのが恐怖だった。(その日は突然やってきた【発作性上室性頻拍①発症】)
持ち歩いている手帳には、開いてすぐ目につくところに私の病名、夫と息子の連絡先、病院の連絡先と医師名を記載している。薬とともに薬の説明が記載されたものも持参している。万が一の時、それを誰かが見つけてくれれば、物事がスムーズに進むと思っているからだ。
幸い病気になってから5年半、そのようなことになったことはない。おそらく今後も可能性は低いと思う。今までの経験から、毎日薬を服用している状況下では、意識を失うほどの強い発作はこないと思っている。それでも、新年に手帳を変えたり、病院を変えたりすれば、メモを新たに更新している。
これからは周りも
自分は心臓を患ったことで、注意して、少しの異変にも敏感に反応するが、全く健康でどこも悪くない人に限って突然倒れてしまったりすることがある。電車に乗って、周りの人の観察なんてする人は今時いないでしょう。多くの人はスマホを見ているし、私も本を読んだり、スマホでメールをチェックしたりと電車に乗っている時間も有効に使おうとするタイプ。でも、周りに異変があったら気づけるようなゆとりを持っていたいと思った。
今の50代は、昔と違って、まだまだ若いというイメージもあるし、自分自身もそう思ってしまいがち。でも、体は着実に老いていく。健康な人ほど過信しないでほしいと思う。動悸、息切れは年齢のせいだけとは限らない。めまいや倦怠感が更年期の症状とは限らない。何か異変を感じたら医師に相談することをこころがけたいものである。
私も愛用中。