自分をコントロールできない恐怖

その日は突然やってきた【発作性上室性頻拍①発症】で、追記したいことがある。

発作が一晩中つづき、2019年1月12日(土)病院へ行った後、その後17日に不整脈専門医に発作性上室性頻拍と診断を確定される前のこと。

 

1月12日、受診後に薬が処方された。ビソプロロールフマル酸塩錠2.5mgとベラパミル塩酸塩錠40mg。ビソプロロールフマルは、1日1回0.5錠、ベラパミルは発作時に1錠。

 

朝に病院へ来たのに、会計が終わる頃には、夕方近くになっていた。検査や診察に時間を要し、発作は点滴で止める前に自然と止まったが、前日の深夜からなので12時間以上は続いていたと記憶している。とても疲労感が強かった。半日心臓がものすごいスピードでドクドクしていたのだから。

 

朝、心電図をとり、命に別状はないとわかった時点で、夫には仕事に行ってもらい、帰りは息子が迎えに来てくれた。処方箋を持って、病院のすぐ近くの薬局へ行った。

 

薬の準備ができて、呼ばれた。カウンターで説明を受け始めたその時、血の気が引き、全身から力が抜け、両手がしびれ、立っていられなくなった。すぐに椅子に座り、薬剤師さんが、とにかく薬を飲みましょうと言って、薬と水を持ってきてくれた。

 

何が起きているのかわからず、焦った。自分をコントロールできない初めての経験。

 

今までは風邪をひいて、熱がでようが、喉が痛かろうが、鼻水がでようが、薬を飲み、そこそこコントロールができていた。

 

テレビ局勤務時代も、VTRに入った瞬間にお茶をがぶ飲みし、鼻をかんで、VTRがあけたら、何事もなかったように話していたし、ラジオでニュースを読んでいる時も、ニュースとニュースの間の一瞬のすきに、音声をしぼり、入らないようにして、咳をしたりと、体調が悪くても、視聴者にはさほど気づかれもせず(たぶん)、仕事を休んだことは一度もなかった(というより、絶対休めないという気合いが大きかった)。

 

大きな病気をしたことのない46才だった私は、瀕死の状態でもない限り、いかなる時も私自身で見かけ上の体調をコントロールできると思っていた。

 

それなのに、自分の体なのに、どうすることもできない。立ち上がることも。私はひどく動揺した。息子に来てもらっていて良かったと心底思った。

 

ようやく立ち上がれるようになった時、もう一度病院へ引き返した。検査をしたが、特に異常はなく、そのまま帰宅した。

 

 

 薬の副作用

2019年1月17日(木)不整脈専門医の担当日に受診し、発作性上室性頻拍と診断され、ビソプロロールフマルを1か月ほど追加で処方された。

 

私は血圧が低い。上は100未満で90台が多く、たまに80台後半。ビソプロロールフマルには血圧を下げる効果もあるということで、血圧の低い私は、とりあえず、1錠ではなく0.5錠を服用することになった。

 

薬を飲み始めてから、だるい。起きているのがつらく、ひと通り家事を終えると、横になっていることが多くなった。

 

これから先ずっとこうなのだろうか。そうならば、46才にして人生終わったも同然とさえ思った。不安が増した。

 

私は当時、外国人に日本語を教える日本語教師の資格をとるために、スクールに通っていた。2年近く通う予定で、まだ通い始めて4か月ほど。先が長い。しかし、このままでは通えない。

 

薬局での出来事。薬の副作用。いつ起きるかわからない発作への恐怖。電車に乗ることさえ恐怖で、近所のスーパーへ行く以外は、外出できなかった。

 

ただ、薬剤師さんの言葉が唯一の希望だった。私のように、薬を飲み始めてだるいと訴える人は少なからずいるが、だいたい皆、1か月くらいでおさまると。

 

 また発作

診断が確定してから2週間が過ぎた。調子は悪いものの、冷静さは取り戻していたと思う。しかし、2019年2月1日(金)20時半頃、あの嫌な感じ、速いスピードで心臓がドクドク鳴り始めた。発作だ。薬を服用していても起きるのか。動揺した。息をとめるとか、冷水をごくりと飲むことで止まる人もいるらしいが、私はそんなことでは止まらない。30分が過ぎたところで、発作時に飲むよう処方されたベラパミルを1錠飲んだ。

 

服用後30分経っても、1時間経っても、2時間経っても発作は止まらなかった。23時すぎ、仕方なく夫の運転する車で病院の救急外来に行った。気分が落ち込んだ。こんな生活がずっと続くのだろうか。夫や息子にも迷惑がかかる。重い足取りで病院へ入った。

 

次回へ続く。

深夜の救急外来で視点が変わった私【発作性上室性頻拍③】

 

 

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