和解交渉決裂 | 建設アスベスト裁判

建設アスベスト裁判

建設現場で、アスベスト含有建材を加工や吹き付けアスベストを削ることで、目に見えないアスベスト粉塵を吸引し、悪性中皮腫を患い死亡した父と遺族の戦い。
国と建材メーカーに謝罪させ、アスベスト救済基金の創設が最終目標。

建設現場でアスベスト(石綿)による被害を受けた大阪や兵庫などの元労働者と遺族が建材メーカー22社に約6億9千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、大阪高裁(江口とし子裁判長)は16日、非公開の打ち合わせで和解交渉の打ち切りを原告弁護団に伝えた。

3月に高裁が全国の同種訴訟で初めて和解を勧告していた。既に結審しており、9月20日に判決が言い渡される。

 原告弁護団によると、3月の勧告以降、高裁が国や各企業に意向を確認していたが、拒否したとみられる。打ち合わせ後、弁護団の村松昭夫弁護士は「国は同種訴訟で8度も負け続けているのに、和解に乗らないのは異常な対応だ。待つのではなく、早期解決に向け主体的に動いてほしい」と批判した。