IgGは、血液中に最も多く存在し、量的には免疫グロブリン全体の約80%を占め、液性免疫の主役です。
図の様に、IgGは2本の軽鎖と2本の重鎖が結合したY字型をしています。
このY字構造は、角度で0から180度近くまで開閉でき、大きな細菌・ウイルスとの結合にも柔軟にも対応できます。
先端部分(抗原結合部=Fab部)で細菌やウイルスなどど結合し、それら病原体の動きを止めます。
これを「中和」と呼んでいます。
免疫グロブリンの先端部分が病原体と結合する時、「カギ」と「カギ穴」のように、両方の形がぴったり対になり、結合します。
そのため、この結合は特異的結合と呼ばれます。



特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の闘病日記



またIgGの幹の部分は、Fc部と呼ばれます。
IgGの先端の部分で細菌やウイルスと結合すると、引き続いてY字型の幹のFc部が活性化します。
その結果、①補体と呼ばれるタンパク質がFc部に付着して、活性化し、細菌を破壊します。
②Fc部は、単球や好中球などの貪食細胞と結合し、これら細胞を活性化して貪食作用を強めます(オプソニン効果)。

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の闘病日記

(免疫グロブリン製剤を使われる患者用冊子より)