新聞などによると日本航空の貨物事業と日本郵船の

子会社である日本貨物航空が来春に統合

とのことのようです。

 

貨物航空で思い出すのはかつて

米国にあったフライング・タイガー航空

(Flying Tiger Line) です。

 

定期便貨物航空では世界

トップクラスの会社でした。

 

1980年代の初めにフライング・タイガー航空

向けの航空機(旅客機)ファイナンスに参加したことが

ありました。

 

数年後にフライング・タイガーのビジネスがうまく

行かなくなり経営の改善のために

旅客機(Passenger Aircraft )事業を

止めて中核の貨物機(Freight Aircraft)事業

に集中することになったようです。

 

それでファイナンスをしていた旅客機を他社の

航空会社に売却し他社の航空会社から

貨物機を購入するというSwap 契約が

必要になりました。

 

深夜に某米国弁護士事務所に日本側のシンジケート団が

集まり担保物件である航空機の入れ替えの

契約締結(Closing)に立ち会ったことがありました。

 

星型のスピーカー付きの電話をニューヨークの

法律事務所などと繋いで弁護士、日本の幹事

の担当者が前提条件(Condition Precedent)

の確認をしていました。

 

電話機のスピーカーから流れる海外からの

人たちの声が新鮮でした。

 

当時の日本にある某米国法律事務所の

仕事の優秀さとテクノロジーの進んだ

ところに感銘しました。

 

別の案件では1982年頃だったか日本航空向けに

ジャンボ・ジェットのBoeing 747 向けの

ファイナンスにやはり参加会社として

担当したことがありました。

 

ファイナンス契約に関連して日本航空では

円とドルとのカレンシー・スワップ(通貨交換契約)

が結ばれていたようです。

 

(カレンシースワップ(Currency Swap)は、1981年8月に

IBMと世界銀行の間で、米ドルとスイスフランを使って

約定されたのが、公表ベースでの世界最初の

取引といわれているようです。)

 

多分、日本航空のビジネスに絡むカレンシー・スワップ

は初期のものだったと思います。


 

航空機購入代金がドル建て、運賃収入が円

だったりでファイナンスの支払い等に

カレンシー・スワップが必要となるものです。

 

金融でのSwap はCurrency Swap の方

が金利スワップ(Interest Swap )

より早くからあったようです。

 

スワップという言葉を聞いたのも

80年代の初め頃でした。

 

記憶ではまだスワップなどの

総称であるデリバティブ(Derivative 派生商品)

などの言葉がまだなかった頃でした。