2020年4月7日(火)午前、安全保障委員会にて防衛省設置法改正について質疑しました。 | 『現場に飛び込み、声なき声を聴く!』 しげとく和彦のブログ
新型コロナウイルスに関する情報について

2020年4月7日(火)午前、安全保障委員会にて防衛省設置法改正(サイバー防衛隊等)について質疑しましコロナと同様、安全保障におけるサイバー攻撃は、見えない敵との戦いです。
4/7火、安保委の防衛省設置法の改正審議において「日本のサイバー防衛」を問いました。
サイバー上の攻撃の段階であっても、例えば、原発のメルトダウンを引き起こすものについては、武力攻撃の着手とみなされる場合がある、といった重要な答弁もあり、翌朝の毎日新聞にも掲載されました。
【以下、私の要約】
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1.サイバー攻撃元の特定について
 
〔重徳〕サイバー空間上で、国外のPCやサーバにアクセスして攻撃元を突き止める能力が日本にはあるのか?
〔河野太郎防衛大臣〕サイバー攻撃は非常に高度化・巧妙化しており、主体の特定は難しくなってきている。防衛省では攻撃手法やマルウェア(ウイルス等)の解析等に努めている。
〔内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)〕通信元が攻撃元とは限らない。攻撃元を特定する具体的手法は、手の内を明らかにすることなので、答えを差し控える。
 
〔重徳〕攻撃元を特定する必要性については、十分認識しているか?
〔河野〕誰が攻撃しているか分からなければ対応もできないので、攻撃元の特定が第一歩だと。
 
〔重徳〕特定のための人材・予算はどの程度の水準か?
〔河野〕正直言ってまだまだ。現時点では防衛省・自衛隊のシステムを守るフェーズであり、その先をどうするか、人を育て、技術習得せねば。
〔重徳〕率直な答弁だと思う。その認識を国会議員・国民で共有し、この分野にもっと力を入れていくべき。
 
〔重徳〕もう一つ重要なのが法律の枠組み。サイバー防衛で相手の意図を確認するには、通信の内容を取得し分析する必要があるが、現行法では制約があるのではないか?
〔槌道防衛政策局長〕防衛省設置法に基づく情報収集の権限を工夫して対処しているが、どのような支障があるかは手の内を明らかにするので、答えは差し控えたい。
 
2.日本のサイバー攻撃能力
 
〔重徳〕現在、日本はどれほどの能力を持っているのか?
〔鈴木整備計画局長〕防衛大綱と中期防のもとで、サイバー防衛能力を抜本的強化する。マルウェアの解析、実践的演習(サイバーレンジ)の構築等により、相手方によるサイバー空間の利用を「妨げる能力」にも応用し得る一定の能力を得てきている。具体的手法については、手の内を明かすことになるため差し控える。
 
〔重徳〕マルウェアの作成・保持は法律上可能なのか?
〔槌道防衛政策局長〕法令に基づいて、マルウェアの解析・保持・作成を行っているので、刑法上の正当行為として違法性が阻却される。
 
3.サイバー攻撃そのものが「有事」と言えるのか?
 
〔重徳〕物の破壊や人の死傷といったリアルな攻撃と違い、目に見えないサイバー攻撃そのものを「有事」と想定しているか?
〔河野〕【以下重要な答弁なので、原文のまま】『現代社会の中では、社会全体のサイバー空間への依存度というのが非常に高くなってきていると思います。また、サイバー攻撃の態様も高度化、巧妙化してきているわけで、例えば、物理的手段による攻撃と同様の極めて深刻な被害が発生し、これが相手方によって組織的、計画的に行われている場合には、武力攻撃に当たり得ると考えております。他方、どのようなサイバー攻撃であれば、それだけをもって武力攻撃に当たるかというのは、これは、その時点のさまざまな情勢、相手方の明示された意図、攻撃の手段、態様などを踏まえて個別的に判断せざるを得ないと思いますが、例えばアメリカは、国防省の資料によれば、武力の行使とみなされているものの中に、原子力発電所のメルトダウンを引き起こすもの、人口密集地域の上流のダムを開放し決壊をもたらすもの、航空管制システムの不具合をもたらして航空機の墜落につながるものなどが含まれると言っております。このような考え方は我が国としても一つの参考になるというふうに考えているところでございます。』
 
〔重徳〕確認だが、具体的にメルトダウンが起こる前の段階でも、サイバーによる侵入の段階で、武力攻撃を認定する可能性があるということか?
〔河野〕【原文のまま】『そこは個別具体的によりますが、少なくとも武力攻撃の着手というものがあったということであれば、可能性としてはあろうかと思います。』
 
〔重徳〕サイバー攻撃については、昨年4月の2プラス2で日米安保条約が適用される場合があることも確認された。自衛権の発動にあたり、サイバー攻撃の「着手」があった、でも具体的にはまだ何も起こっていない段階で、あるいは、相手の意図を察知した段階で、先制攻撃的にサイバー防衛をしかけることはあり得るか?
〔河野〕【原文のまま】『自衛隊による、相手方によるサイバー空間の利用を妨げることは、相手方による武力攻撃が発生しているということが前提であって、これは現行法に基づいて実施することが可能であります。他方、何ら武力攻撃が発生していないにもかかわらず武力を行使する、いわゆる先制攻撃は国際法上も許されていないというふうに考えているところでございます。ただ、このサイバー攻撃が、いかなる時点で武力攻撃があったか、サイバー攻撃の着手がいかなる時点であったかということについては、これはもうさまざまな情勢を判断して個別具体的に判断しなければならない。おっしゃるように、極めてサイバーの世界は短時間で物事が動く中で、どのように判断していくかというのは、これからもしっかり検討していかなければいかぬと思います。』
〔重徳〕だいぶ深まったと思う。ありがとうございました。

 

○西銘委員長 

  次に、重徳和彦君。

 

重徳委員 

  共同会派の重徳和彦です。

冒頭一問だけ。

今、コロナが蔓延する状況にありますけれども、外務省にお聞きしたいんですけれども、今、海外の

現地邦人の役員の方、役員をやっている日本人のビジネスマンが、その国から一時期ちょっと出張で日本に来ている間に、その当該国に戻れなくなっちゃった、つまり、渡航制限がかかっちゃったというようなことがあって、さらに、緊急事態宣言がきょう発令されるようなことになれば、一カ月なら一カ月間、よりその当該国においては日本人の入国を厳しくするでしょうから、なおさらこれはビジネスが成り立たない状況が続いてしまうということになろうかと思います。そういったことが危惧されます。

私、具体的には、ベトナムに日本企業の子会社があって、そこの社長をやっている方からちょっと

相談を受けたものですから、ベトナムの今の状況、今後の見通しについて御説明をいただきたい

と思います。

 

○大隅政府参考人 

    お答えいたします。

外務省において把握する限り、四月七日午前六時時点で、百八十一カ国・地域が、日本からの

渡航者や日本人に対し、入国禁止、国境封鎖、査証の発給停止等の入国制限を実施しております。ベトナムにおいては、三月二十二日から原則全ての外国人の入国を停止していると承知しております。また、我が国としても、現在、ベトナムを含む七十三カ国・地域に対して、渡航中止勧告である

感染症危険情報レベル三を発出しております。各国市民が国境を越えて自由に往来することは、

国際社会にとっても望ましく、また、各国との経済関係の発展のためにも、活発な往来、とても重要

だと考えております。一方で、現在の世界各地の新型コロナウイルス感染症の拡大状況を踏まえれば、その拡大の防止のために、各国や地域がみずからの判断で入国制限等を一定期間とることもやむを得ないのではないかとは思われます。我が国における感染症防止対策等については、

政府としては、これまで、外務省、厚労省、国交省と関係省庁が連携し、在京外交団向け

ブリーフィング等を行い、情報発信に努めております。私どもといたしましても、なるべく早く

人的交流の再開が実現することを強く期待しております。それに向け、ベトナムを含め、各国における新型コロナウイルスの感染状況等を、引き続きしっかりと注視してまいりたいと思います。

 

重徳委員 

  相手のある話でもありますけれども、やはり企業の、特に役員というか、企業管理者と言われるような方が不在な状況が続いてしまいますと、これはベトナムならベトナムの国益、そして、日本の国益にもひいては支障が出てくることになろうかと思います。ですから、一般的な多くの人たちが往来すると

いう状況はまだ先だと思いますけれども、特定の方に限った、何か条件をつけた、そういう形での

出入国については、これは個別の交渉によって実現可能なことだと思うんですよ。

これは実際に、けさのNNAベトナム版の記事によりますと、韓国とベトナムは首脳の電話会談をやっているんですよね。それで、中小企業の出張者も早期にベトナムに入国できるようにとか、こういうことで、文大統領とフック首相の間でやっているんですよね。では、そういうやりとりというのはされているんですか。そういう要請をして、それでフック首相も、経済分野の持続的な協力が必要という点で

同意する、こういう受入れについて、入国について。こういうようなことも言っているようなんですけれども、そういうやりとりというのは、今どんな感じなんですか。

 

○大隅政府参考人 

    お答えいたします。

一般的に、今、首脳レベルでもそうですし、外務大臣のレベルでも、いろいろな各国と意見交換をしておるところでございます。済みません、ちょっと質問通告がなかったので、ベトナム、スペシフィックに

ついて、今、そこの点については私承知しておらないんですけれども、各国との意見交換、外務大臣レベル、それプラス在外公館でも、いろいろと意見交換は当然各国政府と行っておりますので、

そういう中でいろいろなやりとりをさせていただくということかと存じます。

 

重徳委員 

    こういう状況ですので、余りむちゃくちゃなことは言えませんけれども、できることからやっていく必要があると思いますので、ぜひこれは強く要請させていただきます。それでは、本題であります。

きょうはサイバー防衛について、私は前回に引き続き質問させていただきたいと思います。

サイバーというのは、コロナも同じですけれども、見えない敵と戦うという側面があります。

特に、攻撃元がわからない、特定が大変難しい、こういう特有の課題があると思います。

そういう観点から、防衛省・自衛隊に対して国外からサイバー攻撃があった場合、これはサイバー

防衛隊の仕事だ、ここへの対処はサイバー防衛隊の仕事だと思います。そのときに、サイバー空間上で、国外のパソコン、サーバーなどにアクセスをして攻撃元を突きとめる能力というのは、今、日本には実際にあるのかということをお尋ねしたいと思います。自衛隊・防衛省については河野大臣、

それから、もっとほかにも、いろいろな基幹インフラとか重要な施設、そういうところに対するサイバー攻撃のもとを特定する能力があるのかについては、これはNISCになるんでしょうか、外務省になる

んでしょうか、お尋ねしたいと思います。

 

○河野国務大臣 

    サイバー攻撃の攻撃元を特定するというのは、これは非常に重要なことでございますが、近年のサイバー攻撃は非常に高度化、巧妙化している。他国のサーバーを幾つも転々と経由したり、あるいはソフトウエアそのもので攻撃元を秘匿したり、手段がだんだん巧妙になってきております。

そういう中で、サイバー攻撃の主体を特定することは非常に難しくなってきていると考えておりますが、防衛省・自衛隊では、攻撃手法やマルウエアの解析、さまざま関係部署との情報の共有により攻撃源の特定に努める努力をしているところでございます。

 

○山内政府参考人 

    お答え申し上げます。

今、河野大臣がおっしゃったとおり、例えば攻撃型は、これは政府機関それから重要インフラ事業者であった場合でも、なかなか特定するのは難しい場合が多いかと思います。一般的に、私ども、もし攻撃があった場合には、攻撃に使われた通信の相手方を見つけて、この通信を停止させることによって攻撃をとめる、こういう措置をとることが多うございますが、ただ、その通信元が攻撃元であるということは限りません。それは先ほど大臣がおっしゃったとおりでございます。ただ、この攻撃元を特定をする具体的な手法についてお答えすることは私どもの手のうちを明らかにすることになりますので、

これはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。なお、政府機関それから重要インフラ、我が国に対して、もしサイバー攻撃があった場合には、このような手法が日々巧妙化していることを踏ま

えて、まずは攻撃に強いシステムをつくること、それから速やかに検知をして所要の対策を講じる

こと、これによって被害の対策を、最小限に抑えることが重要だというふうに認識をしております。

 

重徳委員 

    大臣からも、手口も巧妙になって難しいことであるという、その認識まではわかるんですけれども、攻撃元を特定する必要があるんだ、特定する必要性、そしてどこまでそれを特定する能力が必要なのか、そういった観点から御答弁いただきたいと思います。難しい問題であるとか、手口が巧妙になっている、これはわかりましたが、しかし、それでも攻撃元を特定する必要性については十分認識している、強く認識している、そういうことでしょうか。

 

○河野国務大臣 

    そこはおっしゃるとおりで、誰が攻撃しているのかがわからなければ対応もできないわけでございますから、この攻撃元を特定をするというのが第一歩であるということに変わりはございません。そのための必要な能力というものをやはりしっかりと身につけるということが大事だと思っております。

 

重徳委員 

    そうですね、第一歩であります。それがなくして何ら対策はできないということであります。

前回の質疑でも、今回、特に予算とか定員の話でありますので、人員を拡充し予算も拡充してい

くんだ、こういう方向性については御答弁をいただきましたけれども、現時点で、その人材の確保、

育成とか、あるいは予算とか、そういったものを総合的に見て、攻撃元を特定するに当たって、

どの程度まで、ちょっと余り、どうですかね、定量的に言えないのかもしれませんけれども、現状認

識として、先ほど本多委員の質問に対しても、こういったサイバーセキュリティーに関してはまだ

まだであるというような、河野大臣の、今回の法案もワンステップである、一つのステップだ、

こういうような御答弁もありましたので、そのあたり、今どの程度の水準まで来ていると見ておられ

るのか、御答弁願います。

 

○河野国務大臣 

    正直言ってまだまだというふうに考えております。量的にも、このサイバー絡みの予算あるいは

サイバー関係の人員、まだまだ少ないというのが現実だと思います。今、自衛隊のサイバー要員の中にはかなり高度な技術を持っている者もおりますが、それにしても、まだやはり数が足らないというのが現実だと思います。今、現時点では、この防衛省・自衛隊のシステムをいかに守るかというフェーズであって、更にその先をどうするかというのは、まだまだこれから人を育てていき、技術を習得していかなければならないというふうに考えております。さまざま人員を確保するための仕組みをつくって

おりますが、その仕組みでまだ採用ができているわけでもありません。また、本当に高い技術を持った人間をいかにつなぎとめていくかということも当然重要になってまいりますし、技術は日進月歩ですから、民間ときっちりそうした研修というような仕組みもこれからつくっていかなければならないと思っておりますので、百点満点で点数をつけると何点になるのかというのはちょっとまだ難しいところでございますが、まだ決して高くないと言わざるを得ないのが現実だと思います。

 

重徳委員 

   率直な御答弁だったと思います。そして、こういった認識をぜひ多くの国会議員、さらには国民の間でも共有して、この分野にはもっと力を入れていくべきだと思います。攻撃元の特定をするためにもう一つ重要なことは、やはり法律の枠組みですよね。前回さらっと質問したら、さらっとした大臣の答弁で、今関係法令の範囲内でやっているから、必要があればまた国会で議論をとかいうような話でしたけれども、もうちょっと踏み込んだ答弁をいただきたいと思いますけれども。前回の委員会でも、

例えば、これは総務省の取組ですけれども、NOTICEという、いろんな機器を使っている人に対する、セキュリティーがここは甘いよというようなことを注意喚起をする、こういう仕組み、取組が行われているということです。そのNOTICEという取組についても、しかし、これは人の機器にインターネット上でアクセスして、パスワードを入力してという、そういうことをするわけですので、下手をするとこれは

不正アクセス禁止法に該当して違法になってしまうということで、これも法改正を行って、不正アクセス禁止法を適用除外とするという措置がとられているんですよね。それから、このNOTICEの場合は

通信の中身を取得するものではありませんので、そういう意味で通信の秘密を侵害するものではないという法的な整理が行われている、そういう中でNOTICEの取組は行われている、こういう話でした。

だけれども、サイバー防衛の場合には、やはり相手を特定する、あるいは相手の意図を確認する

ためには、通信の内容まで取得し、把握し、そして分析をする、こういう必要が出てくるわけですので、現状の法律ではなかなかできることが制約されてしまうんじゃないか、こう思います。

そういう観点から、大臣、改めて法的担保というものが具体的にどこまでできているのか、御答弁

いただきたいと思います。

 

○河野国務大臣 

  サイバー空間における脅威は近年拡大、増大をしているところでございまして、防衛省としても必要な情報収集をしっかり行ってきているところでございます。法的根拠につきましては、防衛及び警備等の事務に必要な情報の収集整理に関すること、これは防衛省設置法第四条一項四号、あるいは、所掌事務の遂行に必要な調査及び研究を行うこと、同十八号、これに基づいて防衛に必要な各種の情報を収集をしてきているところでございます。いずれにしろ、防衛省・自衛隊としては、関係法令を遵守して、法令の範囲内で適切に情報分析といったことを行ってまいりたいと思います。

 

重徳委員 

    そこまでしか答えられないかどうかということなんですが、何を根拠に調査研究なり情報収集しているかというのは一応わかりました。防衛省設置法という一般的な規定ですけれども。それに基づいて情報収集をするに当たって、いろいろな法律上の支障があるのではないかということについて具体的にどう捉えておられるか、お願いします。

 

○槌道政府参考人 

    今、大臣からお答えがあったとおり、平素におきましては、防衛省設置法に基づいて情報の収集を行っているというところでございますし、武力攻撃が行われた場合には、当然それに対する自衛権の行使として、我々、防衛出動が下令されて、武力の行使が認められているわけですから、その範囲内においてさまざまな措置を講じるものと考えております。いずれにしても、そうした権限の中で我々は工夫をして対処させていただいているということであって、それでどのような支障があるかとか、

どの程度のことができるのかということについては、我が方の手のうちを明らかにすることになります

ので、お答えは差し控えさせていただきたいというふうに思います。

 

重徳委員 

   手のうちという話が、先ほどNISCの山内審議官からもそういう言葉はありましたが、物によってはこういう平場で議論できないこともあると思います。そういったことについてはまた別の場で議論すべきなのかもしれませんけれども、少なくとも、やろうと思えば何でもできるという状況ではないものと推察をいたします。攻撃元の特定については、議論は以上としたいと思いますが、もう一つは、サイバー攻撃の、その攻撃について議論してみたいと思います。これは、実際に保有しているサイバー攻撃

能力ということも問われなければならないと思いますし、まず、サイバー攻撃をするツールというもの、

これはサイバー上の話ではありますけれども、それが、兵器といいましょうか、日本では防衛装備品

というのかもしれませんけれども、そういったものに当たるのかどうか。そして、そもそも今持っている、一般的な防衛装備品は実際に持っているわけですけれども、マルウエアと言われるような

ウイルスというものを保有すること、作成することということが合法的なのかどうか、今の法律上できることなのかどうかということも問われなければならないと思いますし、更に言うと、その攻撃力を

どういう場面でどういう状況になったら発動することができるのか、これも法律上は防衛出動ということになると思いますが、防衛出動の要件についても、これまでの兵器による攻撃とは違う状況を想定しなきゃいけないというふうに思うわけであります。まず最初にお聞きしますが、現在日本はどれほどのサイバー攻撃能力を持っているのかということをお尋ねしたいと思います。サイバー攻撃ツールとして、今言ったマルウエアの開発とか作成とか使用する、そういう準備というものがどこまでできているのかをお尋ねします。

 

○鈴木政府参考人 

   防衛省・自衛隊といたしましては、防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画のもとでサイバー

防衛能力を抜本的に強化することとしております。そのような取組の一環といたしまして、防衛省・

自衛隊といたしましては、これまでも、マルウエアの解析ですとか実践的演習、いわゆるサイバーレンジと言われるものでございますけれども、こうしたものの構築等によって、相手方によるサイバー空間の利用を妨げる能力にも応用し得る一定の能力を得てきているというところでございます。

ただ、他方、今後、この能力を構築していくための具体的な手法につきましては、我が方のいわば

手のうちを明かすことになるためお答えを差し控えさせていただきますが、いずれにせよ、さまざまな取組を通じまして、この妨げる能力を含むサイバー防衛能力の抜本的な強化、これを図ってまいりたいというふうに考えてございます。

 

重徳委員 

  現有能力については、手のうちという言葉で、またちょっと答弁はできないということですが、では、こういう聞き方をしたらどうでしょうね。今後、どれほどのサイバー攻撃能力、防衛能力といいましょうか、その能力を持つことを目標としているのか、お答えください。

 

○鈴木政府参考人 

   先ほど申し上げました防衛計画の大綱におきましては、強化すべき能力の一つといたしまして、

我が国への攻撃に際しまして、当該攻撃に用いられる相手方によるサイバー空間の利用を妨げる

能力というものを挙げてございます。防衛省・自衛隊といたしましては、この能力の詳細を明らかにすることは困難でございますけれども、まさに有事の際に妨げる能力を円滑に発揮することが重要と考えてございまして、そのために、体制の強化ですとか人材の確保、育成等、さまざまな施策に取り組んでいるところでございます。

 

重徳委員 

  ちょっと今からの質問は、通告は必ずしもしていませんけれども、何度か私が問題視して質問をしているようなことなんですが、そもそも、相手の活動を妨げる能力としてのサイバー攻撃能力あるいは防衛能力というものの重要なことの一つとして、マルウエアという言葉がよく出てきますけれども、

マルウエアの解析という言葉は、先ほどから答弁の中で出てきますが、マルウエアの作成とか、

それを保持、保有していること、これは今の法制上できることなんですか。

 

○槌道政府参考人 

    もちろん、マルウエアというものを用いて我々に対して攻撃が行われるということになりますので、それを解析する必要があるということになりますと、それを保持するということはあり得ようかと思いますし、また、必要に応じて、そうした電子情報について我々自身が作成をして解析するということも必要になろうかと思いますので、それ自体禁じられたものではないというように考えております。

 

重徳委員 

    わかりました。ちょっとそれは、そうであればいいというのかわかりませんけれども、

刑法上のウイルス罪との関係がちょっと気になっていたんですけれども、そこは大丈夫だということなんですか。刑法上、マルウエアを持っていること自体はいいんでしたっけ。

 

○槌道政府参考人 

    我々はもちろん法令に基づいて行為を行っているわけでございますので、刑法でいいますと、正当行為として違法性を阻却される類いのものであるというふうに考えております。

 

重徳委員 

    確認できました。

それから次に、サイバー攻撃を日本側がしかける、これは、あくまで防衛出動ということの範囲

内だということになります。いわゆる自衛権だと思うんですけれども。具体的に、サイバー攻撃というのは、ネット上の目に見えない攻撃であり、そういう操作でありますね。それがあっても、リアルな攻撃と違って、物が目に見えて破壊されたり、人の命がその瞬間に、サイバー攻撃の瞬間に人が死ぬということ、そういうこともあるのかもしれませんが、基本的には機械の中の話ですから、人間がすぐ

サイバー攻撃そのものによって死ぬとか傷つくということは、ちょっと一義的には想定されないような気がいたしております。その時点でもう有事と言うことはできるんでしょうか。それとも、サイバー攻撃によって原子力施設とかいろんなものが誤作動をして、そして人体とか日本の国土に影響を与える、具体的な目に見える影響を与えるようになって初めて有事と言えるのか。サイバー攻撃そのものによって有事ということを想定するかどうか、想定しているかどうかについてお答えください。

 

○河野国務大臣 

  現代社会の中では、社会全体のサイバー空間への依存度というのが非常に高くなってきていると思います。また、サイバー攻撃の態様も高度化、巧妙化してきているわけで、例えば、物理的手段による攻撃と同様の極めて深刻な被害が発生し、これが相手方によって組織的、計画的に行われている場合には、武力攻撃に当たり得ると考えております。他方、どのようなサイバー攻撃であれば、

それだけをもって武力攻撃に当たるかというのは、これは、その時点のさまざまな情勢、相手方の

明示された意図、攻撃の手段、態様などを踏まえて個別的に判断せざるを得ないと思いますが、

例えばアメリカは、国防省の資料によれば、武力の行使とみなされているものの中に、原子力発電所のメルトダウンを引き起こすもの、人口密集地域の上流のダムを開放し決壊をもたらすもの、航空管制システムのふぐあいをもたらして航空機の墜落につながるものなどが含まれると言っております。

このような考え方は我が国としても一つの参考になるというふうに考えているところでございます。

 

重徳委員 

    ちょっと確認ですけれども、今の原子力施設のメルトダウンを引き起こすようなものというのは、

実際に引き起こされた段階に至る前の、そのサイバーによる、何ですか、何らかの侵入の段階で、

具体的にメルトダウンが起こる前の段階であっても、それは武力攻撃と認定する可能性があるという、そういうことなんでしょうか。

 

○河野国務大臣 

   そこは個別具体的によりますが、少なくとも武力攻撃の着手というものがあったということであれば、可能性としてはあろうかと思います。

 

重徳委員 

  わかりました。その考え方を参考に、これから具体的に考えていくというのかな、そういう段階に

あるというふうに理解をいたしました。最後になりますけれども、前回、2プラス2で、日米安保条約第五条がサイバー攻撃に対しても適用される、当たる場合があるということを確認されたということもございました。そのときに、今のサイバー攻撃の着手の考え方とも関連すると思うんですが、着手があった、でも具体的にはまだ何も起こっていない、その段階で、あるいはそうなるという相手の意図を察知した段階で、こちらからいわば先制攻撃的にサイバー防衛をしかけるということはあり得るのであり

ましょうか。いわば、ミサイルが飛ぶ前に、ミサイルを発射しようとしているその発射基地を敵地

先制攻撃をするというような考え方に近いと思うんですけれども、そのあたりは瞬時に行われることでありますので、そういう中で、サイバー攻撃、サイバー防衛においてはどのようにお考えでしょうか。

 

○河野国務大臣 

    自衛隊による、相手方によるサイバー空間の利用を妨げることは、相手方による武力攻撃が発生しているということが前提であって、これは現行法に基づいて実施することが可能であります。

他方、何ら武力攻撃が発生していないにもかかわらず武力を行使する、いわゆる先制攻撃は国際

法上も許されていないというふうに考えているところでございます。ただ、このサイバー攻撃が、

いかなる時点で武力攻撃があったか、サイバー攻撃の着手がいかなる時点であったかということについては、これはもうさまざまな情勢を判断して個別具体的に判断しなければならない。おっしゃるように、極めてサイバーの世界は短時間で物事が動く中で、どのように判断していくかというのは、これからもしっかり検討していかなければいかぬと思います。

 

重徳委員 

    現状は、前回の質疑に比べて大分深まったとは思います。

どうもありがとうございました。また引き続きお願いします。