スポ根高校数学??! | しげたろうのブログ【テクノロジー犯罪被害の周知・撲滅を目指して】

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私が直面しているテクノロジー犯罪(エレクトロニックハラスメント)被害と言う社会問題について、メーカーの技術者として勤めた経験と様々な視点から考察します。被害が止まったら、研究者又は技術者に戻る予定のため、科学技術評論、物理・化学などの記事を書きます。

 

 

久しぶりに見付けました。この問題集の名前。


私は高校生の時を強烈に思い出します。私の進むべき道に導いてくれた問題集には間違いありません。既にこのブログで紹介しましたが、私の高校の数学の授業で、先生が演習問題にと、教科書と同時に購入し、教科書傍用としていたシリーズです。

 

値段も安く、解説もなく、解答だけ巻末に書かれているシリーズです。ある意味、他のシリーズの高校数学の問題集と一線を画しているように思えます。書店を覗くと、他のシリーズは、解説がわかりやすいとか、カラーだとか、最近では論調などもウリにしているように私からは思えます。

 

かなり不愛想?なシリーズですが、高校の数学が時代と共に変化しても、このシリーズが書店でも、インターネットでも販売されているようなので、私は非常に懐かしく嬉しくなりました。

 

高校に入学した私は、高校の勉強の内容の広さと深さの違いを兄から事前に聞いて、かつ、高校入試に失敗している経験から、勉強自体に恐怖を抱いていました。更に、この問題集を見て、その不愛想!?かつ問題の多さに初めは圧倒されていました。

 

しかし、「今度は失敗してはならない、理系になるには数学」と決意した私には、この問題集は有難いの一言です。解説は確かにありませんが、自身で力の限り考え、授業の後に先生に質問すれば、解答へのヒントはくれるし、解説は並行して読んでいる「青チャート」を調べ上げれば、自身で何とか書き上げることができるのです。


そして、そのプロセスが自然と確立し、自然と今の自分にも役立っているように思える部分が多々あります。

 

この作業が、人を当てにしがちな、中学生の時の私を変えてくれました。

 

この問題集における高校数学は、文系で言うと、漢字練習や古文漢文の暗記、英単語の暗記に近いような、修行?訓練?とも言える「スポ根」ものだと今更ながら思いますが(笑)、理系の科目なので、計算をするという思考プロセスを必ず踏まなければならないので、暗記だとは私は言いません。


加えて、詳しい解説がないお陰で、十分、自身で考え、思考したり、ノートを纏めるなどの、創意工夫の大切さを教えてくれるのです。それも高校生が一人で考え得るレベルの問題に限られています。

 

これを英単語のような形で、継続して積み上げ、試験でそれなりに良い点が取れると、かなりの充実感があり、かなり頭が空いている高校生には、自身の成長が大きく実感できるでしょう。

 

高校数学の指導要領を見ると、やはり、数学という科目は、「根気強く考え続ける力」などの創造性の基礎を養うことも目的としているようです。要領を最近初めて調べたのですが、目を止めると「やはり当たっていたか」との答え合わせのようでした。

 

このシリーズは、理系数学の分野の最後まで、私は下手くそでも、全問、調べ上げてやり切りました。蛍光ペンで終わった問題の番号を消し、充実感を得ていたのを思い出します。


一度だけですが、私の高校が自作した問題で、医学部に現役合格した違うクラスの人に勝ってしまったのです。このシリーズが一役どころではなく、貢献してくれていたのは言うまでもありません。

 

大学でも純粋数学の授業を受けた経験がありますが、私の感想だけかも知れませんが、非常に難解かつ抽象的で、「学んで何の役に立つんだ!」と思う部分が多々あり、その後、完全に数学を「言葉」「ツール」と見做していたように思えます。

 

大学レベルの物理や工学の専門書では、巻頭もしくは巻末に、用いる数学を解説する場合が多々あり、その部分を詳しく読む、という進め方の方が、私にはかなりシックリ来ます。


確かに、大学レベルの基礎的な数学は、一年生で必ず学ばなければならないとは思うのですが、それ以降は、私は殆ど知りません。物理や工学系の授業でも、先生が高校数学の復習から入ってくれるのは、良くあります。

 

高校数学は、大学理工系の授業のベースとなっているので、高校数学だけが得意で、理科や英語は得意じゃないからと言って、数学科や数理科学科に無理して行く必要もありません。笑。

 

大学レベルの純粋数学だと、実用性が低く、ガチガチの証明をひたすらやっているイメージで、”難解な融合問題を創意工夫しながら、計算力を活かして進める大学入試の試験問題”のような数学が好き、得意ならば、理論物理や情報工学、データサイエンスなどの分野ならば、数学の便利さが理解でき、良いのではないかと思います。