ストレングスコーチのちしきです。
前回まで、マネージャー時代に自分が実践してきたことを書いてきました。
取り組んだことは、自分がそれまで意識することすらなかったことばかりでした。
なぜかと言えば、その必要性すら感じていなかったから。
さらに、それがなぜかと言えば、自分が変わるという必要性を何も感じていなかったから。
自分は常に正しい存在であって、うまくいかないのは全て周りのせい。
だから、周りを、いかに自分の望むべき行動をとる人間に変えていくかということばかり考えていました。
こう書くと、なんて酷いやつ!と思われるかもしれません。
でも、多かれ少なかれ、誰でもそういうところあるんじゃないかな。
特に子どもやパートナー、身内に対して。
何かうまくいっていない時、自分が変わるべきなのか、周りを変えるべきなのか?
最近も、ある方と少しだけ議論しました。
今の私はと言えば、もちろん自分が変わるしか道はないと思っています。
そもそも他人は変えられないから。
だけど、たった今、それを受け入れられない人に、
「自分が変わるしかないんです。」
とは、敢えて言いません。
だって、昔の自分を振り返れば、そんなこと受け入れる余地などなかったから。
考え方を無理に変えようとすればするほど、そこには抵抗感が生まれます。
抵抗感は、考え方を頑なにしてしまいます。
特に、私のように「責任感」の資質を持っていたりすると、そうなりやすいです。
だから、私は自分を変えようとは思わない人を、否定しようとは思わないのです。
でも、いつかは気づけるといいなぁ…とは思っています。
最近は、こういう言い方をしています。
「正しいのは自分であり、周りが変わるべきとの考え方は、それはそのままでいいと思います。その考え方できっとこれまで成果を出されてきたのですから。でも、自分が変わるということも選択肢の一つに加えておいてくださいね。今はそう思えなくても。」
と。
不思議なもので、人は他人から否定されると、自分が正しいとの思い込みを強固なものにしてしまいがちです。
否定されればされるほど、否定している相手を変えたくなってしまいます。
でも、
「今のあなたは、今のあなたでいい。」
と言われて、それを受け入れられれば、周りを変えるという頑なさは、少しずつ薄れていくでしょう。
自己肯定は、他者肯定につながりますから。
変えたいと思わないものを、無理にそう思わなくてもいいし、相手を変えてしまいたいと思っている自分も、大切な自分だから認めてあげれば良いと思います。
始まりは常に、たった今の自分を受け入れるところから。
そう思います。
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