WHOはなぜ日本だけを批判するのか? 子宮頸がんワクチン問題から
WHOはなぜ日本だけを批判するのか? 子宮頸がんワクチン問題から
世界には196の国がある。WHO(世界保健機構)は「全ての人々が最高の健康水準に到達すること」を目的として設立された国連の専門機関である。
そして、加盟国は194か国。事務局長はマーガレット・チャン氏であり中国出身である。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hokabunya/kokusai/who/
事務局長マーガレット・チャン氏の出身である中国の子宮頸がんワクチンの普及率はどうであろうか?中国の経済力は、今や世界のトップクラス。経済的にもワクチンを普及する体力は十分あるはずだ。
ところが、横浜市衛生研究所の資料によるとマーガレット・チャン氏のお膝下である香港行政区でも、2013年にHPVワクチンの定期接種は、その効果と効果の持続期間がはっきりしないということで見送られている。
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/eiken/idsc/disease/hongkongimmunization1.html
大国のロシアも同様らしい。
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/eiken/idsc/disease/russiaimmunization1.html
世界の子宮頸がん普及率だが、少し旧いが以下の資料を参考にした場合、米国では25%、オーストラリアと英国では50%とも書いてあった。
http://jmwa.or.jp/topics/hpv-1.html
日本では接種勧奨中止以降、接種率は65%から4%に激減したという。しかし、65%という高い普及率は注目に値する。
http://kenko100.jp/articles/150416003432/
そして、米国でも接種率は伸び悩み。
http://kenko100.jp/articles/140730003071/
WEDGE Infinityの医師でジャーナリストは、日本だけを名指しされた国際声明を取り上げないメデイアのあり方が嘆かわしいと言及しているが、優秀な記者ならWHOの上記のような矛盾を当然ご存知だろう。
http://blogos.com/article/151189/
横浜市衛生研究所の資料が事実とするならば、なぜWHOは、中国の事務局長の下で子宮頸がんワクチンの定期接種化を見送る中国を批判しないのかを知りたいものだ。
そして、厚労省も日本のメデイアも、日本の政治家も読者も、このようなWEDGE Infinityの医師でジャーナリストの論調に振り回される必要はないと思う。
さらに、この医療ジャーナリストは、来年の4月23日に東京国際フォーラムで開催される日本産婦人科学会の子宮頸がんワクチン問題で講演されるようだが、「その講演の質を考えると先生方が気の毒に思える」との声も聴く。
https://twitter.com/rikomrnk?lang=ja