横浜市の子宮頸がんワクチン対策 その3
横浜市の子宮頸がんワクチン対策 その3
「子宮頸がん制圧をめざす専門家会議」から、「これからの子宮頸がん予防対策、成功事例に学ぶ」の勉強会参加のお願いには、以下のような文章が添えられていた。
子宮頸がん予防ワクチン接種につきましては、厚生労働省より、副反応の頻度等が明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、積極的な勧奨を差し控える旨の勧告が各都道府県自治体に発出されました。本勧告に関しましては、一部のメデイア等による不十分な情報により混乱が生じております。そこで、現段階で分かっている科学的根拠に基づき、皆様が少しでも被接種者・接種希望者そして保護者の皆様に対応できるよう情報を提供していきたいと思います。
現在、厚生労働省では降圧剤の臨床試験のねつ造論文の疑惑で、検討委員会が開催されている最中である。9月2日には2回目の検討委員会が開催され、報道されている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130902-00000081-mai-soci
すでに、医師の研究においてはその公正性と信頼性を確保するために、利害関係が想定される企業との関わり(利益相反)について、適正に対応しているかが問われる時代となっている。
政治家は公共政策に関わる。つまり、政治家が税金を使った事業の是非の判断を行う時は、事業説明者の利益相反を十分調査し、考慮する必要がある。
子宮頸がん制圧をめざす専門家会議は、子宮頸がんワクチンサーバリックスを販売しているグラクソスミスクライン社から支援を受けているようだ。支援を受けている以上、バイアスがかかる可能性がある。
さて勉強会講師の、横浜市立大学付属病院 化学療法センター長・産婦人科 准教授 宮城悦子先生だが、平成22年6月23日、がん撲滅横浜市会議員連盟の総会で子宮頸がんに関する研修を行っていた。当日、私は出席していなかったので、当日の資料を手に入れた。
http://www.city.yokohama.lg.jp/shikai/pdf/kisha/p220622-1.pdf
宮城悦子先生のスライドを見て気づいたことは2つある。32枚目のスライドにはサーバリックスの副作用が示されていた。
しかし、その表には、問題となっている失神、あるいは今年3月に厚労省専門部会合でサーバリックスの販売業者であるグラクソスミスクライン社に対して、重大な副反応として添付文書に追加記載することを了承させたギランバレー症候群、急性散在制脳脊髄炎は書かれていない。
http://www.pharmacist-magazine.com/news/article/596.html
その他、現在に至るまで宮城悦子先生の発信されたものをいくつか拝見したが、失神の言及はあるものの、その他の重篤な副作用の言及がほとんどなかった。
次に、33枚目から35枚目には、自治医科大学付属さいたま医療センター産婦人科、今野 良医師の論文を引用して、12歳女児全員に子宮頸がんワクチンを接種した場合、社会的損失が190億円抑制すると書いてあった。
「産婦人科治療」に掲載されたその論文をインターネットで検索した。今野医師以外に数名の名前があった。
笹川 寿之 金沢大学大学院医学系研究科健康発達看護学講座 准教授(「NPO法人子宮頸がんを考える市民の会」の理事の一人である)。
Georges Van-Kriekinge とNadia Demarteau。このお2人が、グラクソスミスクラインに関係する人であることもわかった。
http://www.de-hon.ne.jp/digital/bin/product.asp?sku=1491004091118001500P