横浜市のコンプライアンス | 不可能をかのうにする かのう重雄 オフィシャルブログ「一つ、ひとつを重ねて」 Powered by Ameba

横浜市のコンプライアンス

横浜市コンプライアンス推進室は機能してきたのか?

その1



平成18515日の神奈川新聞社説「あきれる順法意識の薄さ」には、町田市長政治資金パーテイー問題で特別職、局区長、事業本部長34人を含む約190人の幹部職員が警察の事情聴取を受けているという異常事態が描かれていた。


この頃から、「物が言えない組織風土」が横浜市の定番となった。「しらけるのは一般職員であり、失いつつある市民の信頼を取り戻すのも容易でなくなる。」という警告も述べられていた。


その後、神奈川新聞の横浜市役所に対する社説の鋭さは失われたが、当時の警告は現実のものとなり、市民からの信頼を期待することさえのぞめない低迷状況が永く続いている。


コンプライアンス推進室という部署は、町田市長政治資金問題が発覚する以前から存在していた。翌年の平成19年度も立て続けに起きる不祥事に歯止めがかからなかった。


平成19118日の東京新聞の報道はインパクトがあった。乱立気味とすらいえるほどの “規定”“ ”基準“ を定めているにもかかわらず、同市ではことしに入ってもバス売上金窃盗事件や学歴詐称問題など、刑事事件やモラルを問われる行為などの発覚が後を絶たない。」


その記事で東洋英和女学院大学の岡本浩一教授は、「不祥事を防ぐには、実際の実情に応じた体制の構築や組織風土の絶え間のないチェックが必要」と訴えたという。


平成19年度も横浜市関係の不祥事は続出していた。バスの売上金窃盗事件、市立脳血管医療センターで看護師がアラームに気づかず男性患者を死亡させ、市職員524人が学歴詐称で大量処分、市立中学校、副校長が部下へのセクハラで処分、神奈川区での税課徴収、文化財調査をめぐる不適切支出判明など。


そして当時、コンプライアンス推進の強化を訴える元中田宏市長のもとで、行政運営局長であったのは現大場茂美副市長である。コンプライアンス推進課長は、保健所長セクハラ問題他を煙にまいた前人事課長である。


あれから、5年以上経過しても何も変わっていない横浜市の不祥事体質。最高幹部同士のなれ合いとかばい合い。まさに、誰がリーダーでコンプライアンスを推進してきたかの結果を今見ているだけのことだ。


今回の財政局審査でも指摘させていただいたが、数年にわたり何度も監査に不正経理等を指摘されても全く改善しない事実を、財政局やコンプライアンス推進室、人事組織課は放置し続けてきた。


公金を扱っているという緊張感など微塵もない体質がしみ込んでいるかのようだ、そして、何度、同じ不正を繰り返しても処分もなければ、人事的措置、ペナルティもない。人事考課も。


たまたま監査で指摘されてしまった当該局区の関係者が、指摘への対応をする。ただそれだけ。そしてまた次の年、他の局区で同じ不正経理等を監査に指摘される。


絶え間のないチェックは誰がやるべきだったのか? おのずと議会側にも責任があった? そして、今でも責任は大いにあるはずだ。


1024日、現コンプライアンス推進課の担当課長が全国市町村文化研究所で、自治体でのコンプライアンスの取り組みとして、横浜市の事例を紹介するとあった。


http://www.jiam.jp/workshop/seminar/24/tr12073.html

事例紹介1 自治体コンプライアンスへの取り組み

制度の点検と評価による体制づくり 


横浜市総務局コンプライアンス推進課担当課長 松本貴行氏(去年は担当ではなく、ライン職であるコンプライアンス推進課長自らが、話したわけだが、今年は担当課長に任せている。)


内容を読んで、さすがに呆れた。 “なぜコンプライアンス体制の整備が必要だったか、どのような制度を整備し、その後、どのような点検・評価をして制度を改善しているのか、また、外部評価委員会機能等について、具体的にお話しいただきます。”とあったのだから、目を疑った。


1012日に行われた総務局の局別審査では、本市のコンプライアンスについては各議員から厳しい指摘を受けたはずである。甘い自己評価や自画自賛は早急にやめたほうが良いと。


公務員倫理が欠落した今の横浜市から他の自治体が学ぶべきものなど存在しない。横浜市の手法をまねることは、市民からの信頼をさらに失うことになるからだ。とは・・・


不可能をかのうにする かのう重雄 オフィシャルブログ「一つ、ひとつを重ねて」 Powered by Ameba

不可能をかのうにする かのう重雄 オフィシャルブログ「一つ、ひとつを重ねて」 Powered by Ameba