横浜市は改革できない組織?vs横浜市議会は改革できるのか? その1 | 不可能をかのうにする かのう重雄 オフィシャルブログ「一つ、ひとつを重ねて」 Powered by Ameba

横浜市は改革できない組織?vs横浜市議会は改革できるのか? その1

横浜市は改革できない組織?vs横浜市議会は改革できるのか? その1




横浜市は改革という言葉を良く使う。

横浜市議会もまた、議会改革という目標をたてた。

果たして、横浜市も横浜市議会もその改革を成功させてきたといえるだろうか?


改革の是非は、他者が評価して初めて認められる。

しかし、横浜市議会議員として当選させていただいて、13年の年月が経過したものの、目立った評価は特にない。


横浜市の高校生には“期待されない政治”であり、大学の研究評価においても、横浜市の議会改革は恥ずかしく上位とは言えない92位。

一方、日本の状況は13年前とは全く違っている。


自民党から民主党への政権交代。少子化の深刻化。日本経済の低迷化の上に未曾有の東日本大震災が起こり、福島原発事故が起こった。オリンピックが終わるか終わらないうちから、尖閣諸島、竹島などの領土問題が噴出し始めた。これだけの大きな変化に対し、政治も行政も大きな変革を余儀なくされているはずだが・・・。


ここ数年、自分としても大きな変化を感じていない。

この13年間、行政側が提案してきた数多くの提案を大多数で賛成してきた。オール与党という批判に耳を傾ける必要があるのではないだろうか。


たとえば、1保健所体制など大きな機構改革も賛成したが、検証委員会すら開催されていない。災害用の莫大な予算をY150 というイベントに使われても、責任の所在すら明確にできていない。東日本大震災を機に予想される関東の大震災という危機に対し、災害時に機能しなければならない区役所の耐震化工事、津波被害を予測した上での防災拠点の具体的な見直しなど問題は山積しているはずだ。


児童虐待件数だが、自治体別のランキングでは神奈川県は第2位。

大阪に次ぐ深刻な自治体である。横浜市においては、児童虐待対応件数は増加し続けており、深刻な虐待事件が後をたたない。

http://todo-ran.com/t/kiji/13775



平成21年度の新規虐待対応件数は720件。全数では平成17年度736件であった対応件数が平成21年度に2208件と3倍膨れ上がっていた。ところが、平成21612日にこども青少年局の常任委員会でのこども青少年局の屋代局長答弁を顧みると驚かされる。私の質問に対し、“虐待は減っている。”と答弁しているのだ。

http://www.s-kano.jp/shigi/ko21061202.pdf


まさに、調査データを分析し次に起こりうるであろう不利益を予想することができない、極めて危機管理能力に欠落した行政マンの答弁だ。一方、私といえば、中途半端な質問で終わり詰め切れていない。



その後1年間、こども青少年局の常任委員会を務めたものの、平成22年の港北区、戸塚区の事件が発覚するまで何一つ局区の児童虐待対策に対する姿勢に変化を与えられていない。これでは、議員としての機能を十分果たしているとは言えない。


議会改革において市民が望んでいる姿とは何か? それは、議員として自らの足で調査し、市民にとってより良い行政の体制を創ることではないだろうか?言葉だけの改革では何の意味もない。実現してこそ意味がある。


横浜市議会は改革の名のもとで、今まで何を実現してきたのだろうか?議員定数削減、費用弁償の中止、政務調査費の領収書添付だけで、もはや改革できたと認めてはくれない時代であることを、早々に気付くべきだろう。


さて、改革は容易ではない。いくつかの問題点を解決しなければ、確実に失敗に終わる。まず、かつての成功体験から抜け出す必要がある。横浜市にはかつて予算が潤沢にあった。予算が豊富なだけに色々なことに挑戦もでき、色々なものを創った。


横浜市の最高幹部職員達はその時代を経験している。もちろん期を重ねた議員もその時代を経験している。果たして、予算が増えれば、もっと市政がよりよく廻るはずだと思ってはいないだろうか?予算を増やすためだけの大都市制度推進ならば、それは非常に危険が伴う。


大都市制度が成立し予算を獲得できたとしても、より高度の事務処理能力と責任が伴うことになることを忘れてはならないはずだ。そのデメリットに対する深みのある議論が果たして現在十分になされているのだろうか?


また、閉ざされた組織は必ず改革に失敗する。閉ざされた組織とはどういう組織をいうのか?不正を組織的に隠蔽する組織のことをいう。果たして、横浜市はどうであろうか? 横浜市には内部不正防止通報制度がある。


しかし、私への内部通報が後を絶たないのはなぜだろうか? 制度そのものが、機能していない可能性がある。したがって、現段階において横浜市の改革は、確実に失敗する可能性を秘めていると思う。


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