横浜市保健所の課題 (横浜市1保健所体制)その1 | 不可能をかのうにする かのう重雄 オフィシャルブログ「一つ、ひとつを重ねて」 Powered by Ameba

横浜市保健所の課題 (横浜市1保健所体制)その1

横浜市保健所の課題 (横浜市1保健所体制)その1

横浜市にはたったひとつの保健所しかない。だから保健所長がたった一人しかいない。さて、議会はその保健所長の持ち得る権限を再度認識すべきだ。
保健所長には、営業許可の取消処分や営業停止処分する権限を持っている。たとえば、食中毒が発生した場合など、発生させた店の営業停止の指示は横浜市保健所長の命令で執行される。

その大きな権限をもつ現横浜市保健所長が2回もセクハラ行為で処分を受け、未だに相談者に謝罪をしていないという現状は、いかに大きく社会的な信頼を損なうということを深刻に認識すべきであろう。必ず、将来に禍根を残す事態が生じてくるはずだ。

平成18年度まで、横浜市の保健所は18か所あった。平成19年度からひとつになった。それから、横浜市の行政医師が多勢退職した。一体全体、内部で何が起こっているのだろうか。相変わらず健康福祉局の職員課長は3カ月セクハラ問題を放置した課長のままであり、すでに4年目となっている。
さて、この “保健所一つ” の体制を一体誰が考え出したのだろうか? まず確実に言えることは、この体制によって起こりうる不利益を予想することができない、極めて危機管理能力に欠落した行政マンの思いつきによって考えられたのではないかと思う。

都合の良いことに、この機構改革後、5年経過したにも関わらず、検証がまともに行われていない。いい気なものである。人命に関わる重大な機構改革だったはずだ。また、厚生労働省も案じた機構改革だった。そして、現議員もOB議員もこの機構改革には自分も含めて賛成してしまった。

8月3日の新聞に、横浜市保健所長と同じ健康福祉局男性職員が、酒に酔って電車内で痴漢行為をしたことで3カ月の停職処分を行ったと発表された。逮捕されたものの被害者とは示談となっている。

一方、保健所長のセクハラ問題は、相談者の意向を無視して人事組織課長はじめとして、一切誠意をもって応対せず勝手に終わりと決めつけている。さらに健康福祉局は、最高幹部となれば、たとえセクハラ行為を行ったとしても、部下に対して謝罪すらしなくてもすむ組織らしい。

さらに、林文子市長はその体質を作り上げた立花正人元健康福祉局長を、再任用までして横浜市の危機管理監に配置したのだ。もし、近い将来、高い到死率をもつ感染症が発生したらこの横浜市は一体、どうなるのだろうか。

信頼たるトップ達が、存在して初めて、本当の意味での危機管理体制が生まれる。力づくで、部下を抑えつけたとしても、組織は必ず軋み始める。

横浜市の1保健所体制は、非常に危ういということを早々に認識すべきだろう。