危機的な横浜市の男女共同参画 その1 | 不可能をかのうにする かのう重雄 オフィシャルブログ「一つ、ひとつを重ねて」 Powered by Ameba

危機的な横浜市の男女共同参画 その1

危機的な横浜市の男女共同参画 その1


横浜市保健所長セクハラ問題は、横浜市の男女共同参画の危機では?



今年の19日に以下のようなブログを書いた。このブログを書くきっかけになった毎日新聞に掲載された山田正人元副市長の主張と、自らが豊澤保健所長の分限懲戒審査委員会の一員となって結論づけた処分の判断はあまりにかけ離れたものであると痛感する。

http://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-11131485328.html




保健所長が部下である女性職員の尻を触り(つかんだとも聞く)、別の女性職員に対して「肉体関係があるわけがないのに、なぜそうしなければならないの」と、発言したセクハラ行為で処分された事実は、議員の間でも大変な話題となっている。


横浜市の保健所長は一人しかいない。命を守る衛生行政のトップである。まさに横浜市の品性を問われる大きな問題である。つまり、この問題は横浜市が創りあげてきた“ヨコハマを愛し、市民に信頼され、自ら考え行動する職員”という目標像を空しくするだけの事実だからだ。


もちろん、行政側の衝撃も大きかったろう。行政側からも今回の処分の経緯に関して様々な意見を頂いた。特に、横浜市分限懲戒審査委員会の処分が、「口頭厳重注意」や「文書訓戒」であり、地方公務員法上の懲戒処分に当たらない処分にし、公表しない今回の決定について異論が続出している。

 

女性の尻を触ったセクハラ行為をした最高幹部でない他の職員は停職処分。同じ行為をした保健所長は懲戒処分にあたらない市長口頭厳重注意。こどもでもわかる大きな違い。


そして、保健所長は局長級。調査する職員は、健康福祉局の下の職位。市分限懲戒審査委員会メンバーは、保健所長とおなじ局区長級だ。

こどもでもわかる客観性など全く担保できないセクハラ調査のシステムである。


私は、この問題を半年前から調査している。そして、複数の相談者から直接話も聞いている。「そもそも彼からセクハラ・パワハラの被害を受けていた者は少なくないと。特に、今まで声をあげることのできなかった女性職員のためにも訴えったと、語っていた。


横浜市セクシュアル・ハラスメント防止ハンドブック5ページには、「セクハラの被害を受けている本人からだけではなく、他の職員がセクハラを見て不快に思う場合は、職員からセクハラの相談を受けた管理監督者や家族等からの相談などにも対応します。」と明記してある。


ところが、実際、相談すると、「証拠は?」と問いただされるのが横浜市のセクハラ対策の現実だという。たとえ、女性の相談員でさえそう切り返してくるそうだ。


また、この事例は相談者の一人が健康福祉局の職員課長に相談したが、健康福祉局や関係する人事組織課から3カ月間放置されたということで、他局の相談員に相談することになった経緯がある。


また、相談者と行為者との事実関係に関する主張が不一致であることはよくあることだ。東京新聞の取材でも、保健所長は忘年会後の件については、「触っていない」と否定したと書かれていた。


保健所長をよく知る職員の話では、「酒量は多く、お酒を飲むとだらしがない」と語る。調査した健康福祉局の職員が、酒に酔った人間の証言をどこまで信じたかの良識が問われるところだ。


さて、

 相談者は今回の処分を妥当として納得したのか?

②もし、納得していなければ、男女雇用機会均等法18条に基づく調停の申請を行ったのか? あるいは、中立な第三者機関に紛争処理を委ねることを行ったのか?



横浜市コンプライアンスのトップである大場茂美副市長を含めた市分限懲戒審査委員会の “コンプライアンス” が問われることにもなりかねない。


そして、一番大事なことは、保健所長は相談者や被害者に対して謝罪を行ったかどうかであろう。まさに、命を守る業務に従事する横浜市健康福祉局の礼節が問われているのだ。


そして、健康危機管理を従事する局としての冷静な判断力が問われているのだ。

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